episode.10 ページ10
□家入side
それは、突然やってきた。
「…………………………は?」
A?
出勤して数時間後に忘れ物をしていた事に気がついた。私の家は高専の隣と言ってもいい所にあるから歩いて10分くらい。だから手の空いた時間に戻った。
ついでに、家にいるAの様子も見てこよう、と家の玄関を開けた時だった。
Aがいつもいるリビングに、誰もいない。
おかしいと思った時にはAの名を呼びながら片っ端から部屋の至る所を探した。
けど、見つからなかった。
呪力の気配すらしないんだ、分かってた。
玄関に鍵はかかってたから、家から出てはいないはずなのに。
その時、ふととあるものが視界に入った。
窓の鍵。
な、んで、開いて………
ガラッと思い切り開ける、いない。
「ま、さか……………」
落ち着いてなんて、居られなかった。
そして、向かった先はとある人物。
「おい、五条」
ガラッと思い切り教室のドアを開けた。同じくいた1年3人もいて驚く顔を浮かべていたが今はそんなのに構ってられる暇は無い。
「Aが消えた」
その言葉に、耳がピクッと動く。
五条「………………………………それが、何」
「お前ならすぐ分かるだろう。……同じものを持ってるんだから」
五条「僕に探せって言いたいの?それなら頼む相手を間違ってるよ」
お前、まだそんな事言ってるのか。
五条「僕は、あんな子がどうなろうと関係ない。どうせ勝手に出てったんじゃない?」
ふざけるなよ、そんな言葉が無意識に出て、五条の胸ぐらを掴んでいた。
「お前、もうどうしようもないクズだな。何で柚月はこんな奴選んだんだ」
五条「……………………今、その名前は出す必要なくない?」
「ッッ……一変死んで柚月に謝ってこいッッッ!!!!」
五条の右頬に、平手打ちをして教室を出た。
チッ、夏油は何処だ。任務だったか。今すぐ帰るよう電話をかける。
1コールで出てすぐ戻ると言ってきた。呪霊を放って探させる、と。何とか見つかるといいんだが。
あの子は六眼に無下限呪術の持ち主。喉から手が出るほど欲しがるやつ、そして、邪魔だと思う奴もいる。
早く……早く見つけてやらないとッ………
そう思いながら、保健室で祈る。私は何も出来ない、戦闘員ではないから。それが、すごくもどかしい。
「…………五条」
何で、お前、さっき無限を解いてたんだよ。
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ゆな(プロフ) - ケコさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけてとっても嬉しいですっ!!こちらこそありがとうございます!! (2022年6月16日 9時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
ケコ - めっちゃ良い話!!!泣きました!こんな素晴らしい作品をありがとうございます! (2022年6月15日 22時) (レス) @page26 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - 友希那(片想い中だお☆)さん» コメント気づかず3ヶ月も返信してなくてごめんなさいぃぃぃ(><)読んでくださっている読者様がいて私も泣きそうですぅぅぅ!!ありがとうございますっ!! (2022年5月13日 10時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
友希那(片想い中だお☆) - (;д;)アアアアアアアア 涙が止まらないよぉぉぉぉぉ (2022年2月10日 22時) (レス) @page26 id: 63dcc81372 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな☆(プロフ) - ameyoさん» コメントありがとうございます。嬉しいです!なるほど、私名前変更設定やったこと無くて……あとで挑戦してみようかな😊 (2021年10月5日 8時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆな | 作成日時:2021年8月4日 13時