episode.4 ページ4
□家入side
彼女の健康状態は酷いものだった。
最後に食べたのは何だ？と聞いたら、
貴方「い、いつもパン、です………」
炭水化物ばかりか、こんなになるのも分かる。手足は骨同然だ。それと、打撲に手もボロボロだ。
伊地知の調査によると、この容姿だからと冷遇されていたらしい。
�犁せ�ち悪い��
そう言われ、雑用は全て彼女に。彼女の部屋には、５歳児の部屋とは言えないような、掃除用具とかがたくさん入っていたそうだ。
「…………………は？」
夏油「それは、本当かい？」
伊地知「はい……………」
伊地知が、直接出向いて引き取りの手続きをしに行ったが向こうの院長は渋っていたようだ。
何故って？それは、
柚月が、この子の為に残した財産をほぼ全て横領していたからだ。
ふざけるな、彼女が命を張って稼いだ金をお前達の欲を満たすために横取りするなんて。
「クズだな、あの施設のやつら全員。お前の方が可愛いもんだったよ」
夏油「聞き捨てならないが、あそこがクズの集まりだって事には同情するよ」
命を懸けて産んだこの子が、こんなに不幸になるなんて。彼女が報われないな。
「…………………ん？どうした、食べないのか？」
この子に出した、お粥。夏油と話をしている最中に一口も食べていない事に気が付いた。
貴方「…………」
夏油「食べれないのかい？でも、食べたほうがいい」
貴方「わ、たし…………何も、してない…………」
……………は？
どういう事だ？と夏油が聞くと、以前は掃除を終わらせないとパンが貰えなかったらしい。マジでクズだな。
夏油「これからは、そんな事をしなくてもいいんだ。栄養が足りないから、むしろもっと食べたほうがいい。さ、お食べ」
不思議そうな顔をしながら、ぎこちなくスプーンを持ちプルプルした手で掬い口に運んだ。驚いた顔だ。ずっとパンだったからだろうか。これからは、色々なものを食べさせてやらないとな。
夏油「すまないね、食べずらいだろう。大人用のスプーンじゃ。明日、一緒に買いに行こうか」
お金…と言い出す前に、買ってあげようと笑顔で言う夏油。あまり自分の物を持っていないから、買ってくれるのかと驚く。これからは、何でも買ってあげよう。
あのバカは、自分の子がこんな状況だってのに知ろうとせずそのまま放り出している。
施設の奴らとまではいかないがほんとクズだな。
お前の大切な柚月との、大切な我が子のはずなのに。
．
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ゆな(プロフ) - ケコさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけてとっても嬉しいですっ！！こちらこそありがとうございます！！ (2022年6月16日 9時) (
レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
ケコ - めっちゃ良い話！！！泣きました！こんな素晴らしい作品をありがとうございます！ (2022年6月15日 22時) (レス) @page26 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - 友希那(片想い中だお☆)さん» コメント気づかず３ヶ月も返信してなくてごめんなさいぃぃぃ(＞＜)読んでくださっている読者様がいて私も泣きそうですぅぅぅ！！ありがとうございますっ！！ (2022年5月13日 10時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
友希那(片想い中だお☆) - (;д;)ｱｱｱｱｱｱｱｱ 涙が止まらないよぉぉぉぉぉ (2022年2月10日 22時) (レス) @page26 id: 63dcc81372 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな☆(プロフ) - ameyoさん» コメントありがとうございます。嬉しいです！なるほど、私名前変更設定やったこと無くて……あとで挑戦してみようかな😊 (2021年10月5日 8時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆな
| 作成日時：2021年8月4日 13時
