後日談.1 ページ22
◆五条side
「お前、雑魚だな」
柚月と初対面で会った時の、最初の言葉だ。
もぉほんと黒歴史だよね。高専時代は時期当主だの最強だのってもてはやされて調子に乗ってたから。
けど、その時の柚月はなんて言ったと思う？
柚月「確かに私は強い五条君に比べたら弱っちい術師かもしれないけど、これから強くなるから。だから同級生同士よろしくね」
いやいやいや、ポジティブすぎ。そこ普通だったら不快になるところだから。
けど、彼女はそんな性格じゃなかった。
事あるごとに絡んできて、それはもう鬱陶しいくらいに。仲良くしたいな、って。
昔から、お近付きになろうと媚び売ってくる奴らはいたけど、あいつらのそれとは全然違く感じた。俺は何度も酷い言葉を言ってきたけどそれでもめげない。
家入「アンタも物好きねぇ、あんなクズほっとけばいいのに」
柚月「え〜、だって折角の同級生だよ？４人しかいないんだから、仲良くしたいじゃん」
夏油「相変わらずだね、悟も素直になればいいのに」
「おい、聞こえてんぞ」
けど、ある日を境に俺の彼女への接し方が変わったんだ。
それは、彼女が任務から帰ってきた時だ。
血だらけで、腕も半分取れてて、そんな状態で硝子の所に運ばれてきた。
腕は、反転術式で繋がってちゃんと動かせるけど傷が残った。
腹は抉られてて、治せはしたけれど高熱を出していた。
そんな彼女を目撃した俺に気付いた彼女はなんて言ったと思う？
柚月「あ、はは。下手こいちゃった」
って、笑って笑顔を貼り付けたんだ。
自分の事でいっぱいいっぱいなくせして、俺に気ぃ遣うなよ。
死んでたかもしれなかったのに、馬鹿かよ。
それから、彼女に言う言葉が変わったんだ。
「お前弱いんだから、怪我すんじゃねぇぞ」
「弱っちいな、しょうがねぇから付いてってやるよ」
「いいか、死ぬなよ」
「ほんと、僕が付いててあげないと危なっかしいなぁお前は」
そして、卒業後。
「しょうがないから、僕が守ってあげるよ。だから、さ___________僕とずっと、一緒にいて」
うわぁ、上から目線すぎだって。もっと言い方ってものがあったよね。でも、柚月は笑った。
柚月「うん！一緒にいたい！」
何と健気、僕にはもったいないなぁ。なぁんて思いながら、唇を重ねたんだ。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 604人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆな(プロフ) - ケコさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけてとっても嬉しいですっ！！こちらこそありがとうございます！！ (2022年6月16日 9時) (
レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
ケコ - めっちゃ良い話！！！泣きました！こんな素晴らしい作品をありがとうございます！ (2022年6月15日 22時) (レス) @page26 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - 友希那(片想い中だお☆)さん» コメント気づかず３ヶ月も返信してなくてごめんなさいぃぃぃ(＞＜)読んでくださっている読者様がいて私も泣きそうですぅぅぅ！！ありがとうございますっ！！ (2022年5月13日 10時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
友希那(片想い中だお☆) - (;д;)ｱｱｱｱｱｱｱｱ 涙が止まらないよぉぉぉぉぉ (2022年2月10日 22時) (レス) @page26 id: 63dcc81372 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな☆(プロフ) - ameyoさん» コメントありがとうございます。嬉しいです！なるほど、私名前変更設定やったこと無くて……あとで挑戦してみようかな😊 (2021年10月5日 8時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆな
| 作成日時：2021年8月4日 13時
