episode.2 ページ2
◆五条side
弥生柚月。
僕らと、同期だった呪術師。
高専卒業後に僕から告白をして付き合い出して。結婚の約束までしていた。
幸せだった、はずだった。
なのに……
______彼女は、何も言わずに消えたんだ。
何もなかった、最初から彼女は存在してなかった。
そう言っているかのように、何の痕跡も残さず僕の前から消えた。
探して、探して、でも見つからなくて。
諦めかけた、その時だった。
僕と彼女との子供だという子供が現れた。
___彼女が亡くなったという、事実と一緒に。
彼女が死んだ?
柚月が?
ふざけんなよ。
冗談にならねぇよ。
家入「いつにも増して殺気立ってるな」
「………」
家入「気持ちは分かるさ、だが事実なんだから仕方ない」
「柚月は生きてる」
そう、生きてる。
そんなやわな奴じゃない。
家入「記録も残ってる」
「そんなの、偽装できる」
家入「目撃者も多数いる」
「証言なんていくらでも嘘がつける」
家入「………逃げても、意味はないぞ。だって、あの子供は………」
___自身の命を犠牲にして産んだ子なんだから。
彼女は、病を患っていたらしい。
出産に耐えられるかどうかは分からなかった。
だが、彼女はお腹の中の子供を優先させたんだ。
私はどうなってもいいから、と。
「…………………バカだろ」
家入「そんな事はない、と私は思うがな」
何でだよ、自分の命が一番大事なのは当然だろ。
家入「柚月は、立派な母親だったんだよ」
「……は?」
家入「後は自分で考えな。でも、これだけは忘れるな。
柚月は、自分の命より、あの子が大切だったんだ。そんな大切なものを、壊すんじゃないよ」
「…………」
柚月の命を奪っておいてか。
ふざけんなよ。
返せよ、僕の柚月を。
家入「何処に行くんだ」
あの子かいる部屋はあっちだぞ、そう言われても行く気にはならなかった。
「壊すな、ってんなら、尚更僕は会わないほうがいい。
今行ったら僕、その子殺しちゃうと思うよ____」
その場を後にした。
家入「バカな奴だな、ほんと………」
.
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ゆな(プロフ) - ケコさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけてとっても嬉しいですっ!!こちらこそありがとうございます!! (2022年6月16日 9時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
ケコ - めっちゃ良い話!!!泣きました!こんな素晴らしい作品をありがとうございます! (2022年6月15日 22時) (レス) @page26 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - 友希那(片想い中だお☆)さん» コメント気づかず3ヶ月も返信してなくてごめんなさいぃぃぃ(><)読んでくださっている読者様がいて私も泣きそうですぅぅぅ!!ありがとうございますっ!! (2022年5月13日 10時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
友希那(片想い中だお☆) - (;д;)アアアアアアアア 涙が止まらないよぉぉぉぉぉ (2022年2月10日 22時) (レス) @page26 id: 63dcc81372 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな☆(プロフ) - ameyoさん» コメントありがとうございます。嬉しいです!なるほど、私名前変更設定やったこと無くて……あとで挑戦してみようかな😊 (2021年10月5日 8時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆな | 作成日時:2021年8月4日 13時