たとえ足が動かなくても、私は自分の宝物達を守ってみせる。

episode.4 ページ4

◇貴方side



「今日はハンバーグにしようかしら」


膝に乗せた買い物カゴにひき肉などを入れていく。


次は醤油ね、たしかここら辺に…………


目当ての醤油は棚の高いところに。車椅子を近づけて手を伸ばすが届かない……


「(あともうちょっと………ｯ！？)」


あ、やばい落ちるｯそう思ったが痛みは来なくて誰かに受け止められたと気づく。


？「大丈夫ですか？」


「す、すみませんありがとうございました」


？「取りたかったものってこれですよね、はいどうぞ」


受け止めてくれた人は金髪褐色肌の男性で、笑顔で醤油をカゴに入れてくれた。


あれ、この人昨日見た…………………！？


男性「お連れの方は？」


「今日一人なんです、いつもは弟が一緒に来てくれるんですけど」


男性「そうでしたか………じゃあ少し待っていてください！」


「？？？」


男性はそう言って自分の買い物カゴが乗ったカートを引き行ってしまった。








男性「お待たせしました！行きましょうか」


「え？」


男性「僕の買い物はもう会計して車に置いてきましたし、時間も大丈夫です。見たところまだたくさん買うものがありそうですし」


あ、私の買い物リスト………


男性「さっき落としてましたよ。さ、次はオリーブオイルですかね！」


そう言って私の車椅子を押してくれた。


「ありがとうございます、助かります」


男性「いえいえ、困ってる人を助けるのは当たり前ですから」





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