たとえ足が動かなくても、私は自分の宝物達を守ってみせる。

episode.26 ページ26

◇貴方side



『着いた』


「了解」


集合地点に配車してあるRX-7に乗り込む。


バーボン「いつもの男性の姿より似合ってますよ、アルネイス」


「女性の姿で来いと言ったのはそっちでしょ」


バーボン「後ろにライフル銃、懐にも銃が無ければもっと良かったのですが」


そう言いながら車を走らせ会場に向かう。今日も組織の任務でパーティーに乗り込む予定だ。


いつもならバーボンが中で私は外からターゲットを狙うが、今回はそうはいかないらしい。そのパーティーは会員制で、しかも男女一人ずつのペアでしか参加出来ないらしい。


だから今回は、やむ負えず私も会場入りすることになった。


「バーボン、貴方はターゲットをよろしく。

私はパートナーを抑えながら近くで待機してる」


バーボン「分かりました」


優しい顔の仮面を深く被って任務開始だ＿＿＿＿＿＿









会場に入り近づいてく男性客を軽くかわしながら、今回のターゲットのパートナーである男性を探す。


意外と早く見つかったと思ったら、奴から近づいてきて下手な口説き文句を放ってきた。


私はバーボンの合図があるまでコイツを足止めしなければならないが、心の中では腸煮えくりかえるほどになっていた。


髪で隠したイヤホンからバーボンの合図がくるのを待ちながら、他愛もない話を楽しそうに話しながら忍ばせておいた銃を構えたい衝動を抑えるのに必死だった。





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