第百四夜 ページ7
◇貴方side
少し経って、何とか動けるようになったのでユウと話がしたくて病室を抜け出した。たぶん、彼も抜け出していると踏んだからだ。
前にもこんなことがあったから、たぶん彼は今鍛錬場にいるんだと思ってそっちに足を向けた。
「(………………あれ?)」
声が、聞こえた。
少し遠くだけれど、地獄耳な私には何を話しているかが聞こえて。
「(ユウの声だ。独り言……?)」
珍しいな。ユウが独り言なんて。
ユウ「__________________アルマ」
「(ッ!?)」
一気に、緊張感が走った。
ユウ「アルマ、終わったぞ。お前の望んでいた世界を、勝ち取ったんだ」
……そうだ、私達は勝ち取った。
千年伯爵を倒して、長きにわたる聖戦を終わらせた。
ユウ「エドガー、ズウ爺、トゥイ、あと、他の研究員共。
これで、静かに寝れるか?」
はっ、何言ってんだろうな。
そんなことを呟いていて、何だかその背中が寂しそうで。
私はノアの能力でその事件の事をこの目で見たから、余計に心臓を掴まれたかのように苦しくて。涙が決壊したかのようにどんどん溢れてきた。
そして、思わず走りだして抱き締めてしまったんだ。
「ユ゛〜〜ウ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛〜〜」
神田「なっAっ!?」
「う゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛〜〜」
神田「はぁ、何泣いてんだよ」
「大丈夫ッ……大丈夫だから゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛」
神田「お前が大丈夫じゃねえだろ」
「ちゃんとッ……ちゃんと届いてるから゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛」
神田「っ!?」
「だから大丈夫だから゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛」
神田「はぁ、聞いてたんかよ。てか何でお前が泣くんだよ」
「ずびッ……ユウの代わりにッ……」
神田「おいっ鼻水出てんぞっ!!」
「ごっめんッ……」
危ない危ない、そう思いながら持っていたハンカチで拭いて。
神田「お前は、相変わらずだな」
「え?なんか言った?」
神田「いいや、何でもねぇよ。さっさと泣き止め」
「うん」
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ゆきな☆(プロフ) - ozだぁ〜さん» わぁ!嬉しいです!ありがとうございます! (2021年4月29日 12時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
ozだぁ〜 - ヤバいです!感動だぁー!!神田ユウ様愛してますっっ!! (2021年4月29日 12時) (レス) id: 23f9dcf647 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 是非書いてほしいです!楽しみにしてます!! (2020年4月28日 19時) (レス) id: fe45ff59f5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな☆(プロフ) - ヒナさん» コメントありがとうございます!本当に神田大好きなので出来たらもう1つ作品作りたいな〜なんて思ってます笑 (2020年4月25日 7時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 完結おめでとうございます!!神田の小説は少なくて…また、書いてくれると嬉しいです!! (2020年4月24日 21時) (レス) id: fe45ff59f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきな☆ | 作成日時:2020年4月1日 16時