episode.135 ページ33
◇貴方side
今日は仕事が早く片付き彼の家に。
「………赤井さーん」
赤井「ん、どうした？」
「……今日はやけにくっつきますね」
暑いっす、赤井さん。今は夏ですか。
赤井「honeyが目の前にいたら甘えたくなるのが普通だろ」
「いやいやいや、異常です」
赤井「……実はな、言わなければいけないことがあるんだ」
……ん？言わなきゃいけないこと？
「昨日帰宅して玄関で寝ちゃった事？」
赤井「いや、それじゃないんだが……悪かった」
「まぁ許します」
頑張って運んだんだからね？腕もげるんじゃないかってくらいに引きずったんだから。
けどベッドには持ち上げられなかったからカーペットのある所で布団かけてあげた。か弱い乙女にはここまでが限界よ？
赤井「いやそうじゃなくてな、本部に呼ばれてしまったんだ」
「……は？」
赤井「明後日からアメリカに行かなければいけなくなってしまってな。マフィアをひとつ潰してくる」
「いや物騒なことフツーに言わないで下さいよ。いつ帰ってくるんですか？」
赤井「一ヶ月後だ」
「……怪我しないで下さいね」
赤井「あぁ、善処するよ」
「早く、帰ってきて下さいね」
赤井「あぁ、すぐに潰して帰ってくるよ」
「いや怖いですって。帰ってくるときはちゃんと連絡して下さいね」
赤井「すぐするよ」
「待ってますから、ちゃんと」
赤井「あぁ。帰る場所があるんだ、嬉しいよ。ちゃんと君の所に帰ってくる」
それが聞ければ、安心です。嬉しいです。
赤井「寂しいか？」
「……そりゃあもちろん」
赤井「そうか、ならこれを君に渡したい」
そうして懐から小さな箱を取り出した。
開いて見せてくれると、中には二つのリングが入っていた。
「これって……」
赤井「あぁ、ペアリングだ」
クロスデザインのリングになっていて、二つともシルバーだ。
そしてストーンが付いていて、翡翠色とオレンジ色が。
「瞳の色………？」
赤井「そうだ、Aはこっち」
赤井さんの方にはオレンジ、私には翡翠色。
私の瞳、黒よりもちょっとオレンジ寄りなんだよね。そういう事か。
赤井「気に入ったか？」
やばい、嬉しい……！
「はいっ！ありがとうございます」
これで、いつでも赤井さんが近くにいる。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 266人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆな
| 作成日時：2019年11月18日 11時
