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episode.106 ページ4
◇貴方side
嫌な予感がした。
だから、居てもたってもいられなくなってしまって。
そんな時に風見さんから連絡が入った。
風見『今すぐ、〇〇地点に救急車をお願いしますｯ！！』
「何かあったんですかｯ！？」
風見『分かりません。ですが降谷さんがそうしろと……』
「分かりました、すぐ行きます」
予想が的中してしまった。
降谷「Aｯ！！」
ボロボロの降谷さん。そして、担いでるもう一人の血だらけの彼。
「ｯ！？」
看護師「早くストレッチャーにｯ！！」
彼を素早くストレッチャーに乗せ、救急車に。
あｯ……かい……
あ、か……い……さんｯ……
降谷「Aｯ！！」
「…ｯ！？」
降谷「お前なら大丈夫だ」
「ｯ……はい」
すぐに私も乗り込み、応急処置を始めながらスマホを取り出してパパのいる病院に連絡。
「オペ室空いてるｯ！？」
パパ『第二なら空いてる。準備しておくよ』
「うん、ありがとう！！」
スマホを切ってすぐに、右手を誰かに掴まれた。
冷たくて、大きな手。まさに今、危険な状態に陥っている彼の手だ。
意識がないはずなのに、しっかり掴んでいて。
まるで、どこにも行かないでくれと言っているかのよう。
そんな手を、空いている左手で包んだ。
少しでも、この冷たい手が暖かくなるように。
私を見てくれなくてもいい。
だから、
“生きて”
.
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作者名：ゆな
| 作成日時：2019年11月18日 11時
