検索窓
今日:61 hit、昨日:7 hit、合計:192,708 hit

episode.63 ページ13

◇貴方side



「……ッ……」


後ろを向いた。


さっきまで強引に引っ張られていた男は、よく知ったスーツを身に纏っている彼によって地面に押さえつけられてて。


そして、


彼の手には、黒くて、私には到底触れられないものがあって、銃口を男性に突きつけていた。


隣にいた男もスーツの人達に押さえつけられて、女の子も無事。


だけど、





彼の顔は、





怖かった。





何も言えないくらいに。





降谷「風見、あとは頼む」


風見「はい」


直ぐに手の縄を切ってくれて。


怪我はないかと聞かれて、頭を横に振った。


そしたら、抱き上げてくれて見知った車に乗せてくれて。


けれど、それから何も言ってくれない。


だから、私も声が出せなくて。


車内にいる時間が、凄く遅く進んでるんじゃないかって思うくらい長く感じた。






車が停車して、


どうしたらいいか分からなくなってたら直ぐにまた抱き上げられて、


辿り着いたのは、ついこの前来た、彼の家。


玄関に下ろしてくれて、


その瞬間視界が真っ暗に。


彼の匂いがして、抱きしめられてるのが分かった。


強く、強く。でも、優しくて。


まるで、私がここにいることを確かめるみたいに。


「ふる、や、さん……」


降谷「良かったッ……」


「ッ……」


降谷「良かったッ……本当にッ……ごめん、もっと早く助けに行けたら良かったのに……」


「い、え、でも、ちゃんと、助けに来てくれて……嬉しッ……かったッ……ですッ……ッッ……」


安心した途端に溢れてくる涙が、彼のスーツを濡らして。


けど、どんどん溢れてくる。


彼が、全部受け止めてくれて。


だから、余計涙が止まらないんだ。


.

episode.64→←episode.62



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (248 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
647人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆきな☆(プロフ) - 未来さん» コメントありがとうございます!嬉しいです!ただ今色々と直し中なのでもう少々お待ちください(><) (2020年8月5日 7時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - 完結おめでとうございます!とてもステキな小説でした!これからも応援しています!あと、今制作中のパスを教えていただけませんか?申し訳ありません。 (2020年8月4日 21時) (レス) id: 6b3f0e3e7b (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな☆(プロフ) - 泣き笑いさん» ありがとうございます!誤タップにビックリΣ(゚д゚lll)これからも頑張ります(o^^o) (2020年7月26日 18時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
泣き笑い(プロフ) - ぐ…誤タップで読んじゃって絶対にハマらないと思ったのに…!完結おめでとうございます!またこのような素敵な小説を書けるように頑張ってください! (2020年7月26日 18時) (レス) id: 676011e8bc (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - また降谷さんでハッピーエンド書いて下さってるんですね、めっちゃ嬉しいです(*>∀<*)楽しみにしてますね(#^.^#) (2020年7月26日 15時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆな | 作成日時:2020年6月10日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。