episode.5 ページ5
◇貴方side
「パーティーか……どーれーにーしーよーうーかーなー」
部屋のクローゼットに溢れかえってるドレス達。これ全部仕事用ね。だって、プライベートでなんて使う場面ある?まぁ偶にはあるけれど、仕事で買ったやつ使いたくないじゃん?
零「赤にしたら失敗しても助けに行ってやらないからな」
「赤のドレスにしませんー!てかそもそも失敗しませんー!」
もう、零の赤嫌いには困ったものだ。“赤井秀一”が嫌いなだけで赤もダメって、どんだけだよ。影響されすぎ。
零「ちなみに、ターゲットは可愛い系が好みだぞ」
「その情報どっから仕入れてるの……」
手前にあった可愛い系のピンクのドレスを引っ張り出した。もうこれでいいや。
「よーし頑張るか……」
.
「うわ、大人数だな……」
周りはギンギンギラギラのドレスやスーツを着た人達ばかり。目が殺られそう。
ターゲットは金堂という名の男性。表向きは資産家だが、裏では麻薬を密輸しているという情報が入った。
今回はそれの決定的証拠を見つけるのが目的。証拠と密輸ルートが見つかれば捕まえられる。今日で見つけられればいいんだけど……焦りは最大のトラップ、だよね。集中。
?「こんばんは、レディ」
「こんばんは」
お、この人だ。ターゲットの金堂。向こうから来るなんてラッキー!
金堂「はじめましてかな?私は金堂忠司。レディのお名前をお聞かせくださいますか?」
なんかムカつく言い方だな。まぁ今の私は10代後半くらい?を目指して作ったからね。9歳サバ読んだけどこいつには怪しまれてない。どうだ私の変装術。
「はじめまして金堂様、結城栞です。今日は叔父様に連れてきていただいたのですが、先程挨拶してたら見あたらなくなってしまって……」
ちょっとうるうる目で上目遣いしてみた。普段だったら絶対しないから早く終わらせたい;
金堂「そうかそうか、だったら僕とお話していようか。君の叔父さんも君のことを捜してるかもしれない。だからここで待ってるといい」
「ありがとうございます!金堂様はお優しいのですね」
お、かかった?さすがロリコンだな。うぅ、寒気が……
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作者名:ゆな | 作成日時:2019年9月18日 9時