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episode.40 ページ40

◇貴方side



私のスマホが鳴り出した。仕事用のほうだ。


「ごめん、ちょっと出るね」


松田「あぁ、降谷か」


「そ」


ちょっと離れたところで電話に出た。


「はい降谷」


降谷『明日、すぐ登庁してこい』


「なにかあった?」


降谷『ブラックキャットの掃討作戦が決まった。来たときに詳細を渡すから』


「了解」









「……」


松田「お前、さっきから静かだな」


「なんかそれ、いつも五月蠅いみたいな言い方」


松田「ちげーよ、元気がねぇって言ってんだ。何かあったか、さっきの電話」


そう言いながら私が座っているソファーの隣に座って髪をわしゃわしゃしてきた。


「……これから大きな任務がある」


松田「無理すんじゃねーぞ」


「……うん」


松田「お前の強さは知ってるが、怪我したら怒るかんな」


「うん……」


この前の掃討作戦の後に掛かってきた電話。前から何だか引っかかってた。


まさか……ドライ……?









「降谷A、ただいま登庁いたしました」


部下「おはようございます」


会議室の扉を開いたらもう既に公安の皆が会議を始めようとしてるところだった。


零「資料だ、大体がお前が集めた情報だがな」


「ありがとうございます」


今回は、最初に幹部を押さえたあとすぐに密輸ルートを潰す作戦だ。


FBIも今回捜査協力するのか。まぁ密輸ルートを押さえるためには必要だろうね。アメリカとも繋がってたし。


そして私達は幹部達を押さえるのが役目。


けどさ、これが決まったときの零の顔見たかったかも。


零「頭に入ったか」


「今回の捕獲の時、ドライは私に任せていただけませんか。ちょっと勘づかれてるかもしれませんので、逆にこちらから仕掛けます」


零「わかった、何人でいける?」


「一人で大丈夫です。うまくやります」


ただでさえ人数が足りないんだ。こっちに人数割いてたら他が足りなくなる。そんな事をしたら部下に怪我どころか最悪殺されることだってある。


零「……ほんとだな?」


「はい」


零「Aはこの後FBIと連絡を取れ、密輸ルートの方を作戦前までに伝えてくれ」


「了解しました」


心配そうな顔をしていたけれど、それでも任せてくれた。それだけ、零は私を信頼してくれてるって事だ。


でも逆に、私も零を信頼している。


絶対、この作戦を成功させてみせる。犠牲なんて一人も出すもんか。


そして、すぐにあの人の所に帰るんだ。


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作者名:ゆな | 作成日時:2019年9月18日 9時

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