episode.20 ページ20
◇貴方side
次の日の夜、変装をしてジャガーちゃんに乗り込んだ。向かう場所は勿論、ブラックキャットの拠点地。
ポケットから、この前奪った認証カードを取り出す。
え？このまま乗り込むに決まってんじゃん。玄関から堂々と。
そして、昨日ここの設計図から割り出して幹部達が集まりそうな場所に真っ直ぐ向かった。
「ここまで全然人がいなかったけど……」
まぁいいや、そう思いながら心を切り替えて替えて扉を開けた。今から私は“結城栞”だ。
？「まさかここまで堂々と来るとはな、結城栞」
中には５人の男性達。情報通りだ。けどそこまで調べられてるとはね。簡単にはいかないかも。
「こんにちは、悪さをしてるのはお兄さん達かしら」
？「悪さをしてるのは君も一緒だろ？ゼクスを捕まえて始末するまでの手際の良さ、感心したよ。しかもここまでたどり着くなんてな。君の情報収集力、気に入ったよ」
「あら、誉めてくれるのね。嬉しいわ。なら、そこに私も混ぜてくれないかしら。結構面白そうだし。最近つまらなくて暇してたのよ。少しは楽しめそう」
？「逆に此方からスカウトしたいくらいだ。優秀な君が入ってくれて嬉しいよ。よろしく頼む」
「交渉成立ね」
？「これからはゼクスは君だ。これからはドライとペアを組んでくれ」
「えぇ」
すぐにコードネームを貰えるとは思わなかったけど、好都合ね。
ドライと呼ばれた男は、金髪色白でガタイの良い感じの男だった。
ドライは３。ということは、ドライは組織の中で３番目ということだ。たぶん結構のやり手だと思う。
ドライ「よろしく」
「こちらこそ」
こううして組織の潜入は成功したのだった。
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作者名：ゆな
| 作成日時：2019年9月18日 9時
