言葉の絆創膏 ページ32
＊
いつもの場所へ着くと、ショッピが何度もスマホを確認していて不安そうにしていた。
私が着いた頃にはもう7時近くなっていたし、よほど心配してくれたんだろう。
『ごめん、ほんと。
お待たせ』
「…おん、行こか」
ショッピが私を見て少し目を丸めたから、きっと目が腫れてるのも鼻が赤いのも治ってないのだろう。
ショッピが私の手を握って、恋人繋ぎで絡める。
去年はそんなことしなかった癖に。
7時近かったし、そのままショッピが予約してくれたレストランへ向かう。
『予約って、何時から？』
「ん〜、6時半」
『え…冗談……？』
「ほんま」
『ご、ごめんほんっと…!!』
そのままヒールで走り出すとショッピがぐいっと手を引っ張って止めた。
「もう予約時間変えたからゆっくりでええよ。
今から行っても10分前ぐらいに着いてまうし、ゆっくり行こや」
『ごめん…』
「ええよ、別に」
ずっと罪悪感で体を縮こませていた私を見てクスッと笑って頭をくしゃくしゃと撫でる。
仮にも時間をかけて巻いた髪があっという間にクッシャクシャだ。
『ちょ、ちょっと…』
ショッピを押し返すと無邪気で意地悪そうな笑みを向けて
「可愛ええで、そっちの方が」
なんて言ってくる。あざとい。
今度は拗ねて先を歩くと「ごめんてぇ〜」なんて謝る気のない声で後を追いかけられる。
全部忘れて、こうやってショッピと接し続けていいのかな。
心の中で問いかけた。
レストランに着くと、高級そうなシャンデリアや着飾った綺麗なお客様が目に入る。
私場違いかもしれない。
人の目が気になってショッピの腕へしがみついて案内された席までついて行く。
「どしたん、無い胸擦り付けて
ｯいった…w」
無くてすいませんねぇ、お隣のお客さんみたいにボインの姉ちゃんじゃないんで。
とりあえず席に着いてメニューを開くと全ての値が高すぎて一度メニューを閉じた。
そういや朝から何も食べてない。
お腹も空いてるし、どれも美味しそうに見えて沢山頼みたいが
欲を抑えて三番目に安い少量な料理を頼む。
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雑主_A(プロフ) - いちみさん» 最後までご愛読ありがとうございます、物語や関係性を楽しんで頂けてとても有難い限りです！作品を見つけて頂きありがとうございました！ (9月16日 22時) (
レス) id: b32c491b45 (このIDを非表示/違反報告)
いちみ - 完結おめでとうございます!私は二人の関係性が凄く好きで､こんな神な作品を作れる人初めて出会いました！特に最後ら辺は涙が溢れてしまいました…これからもずっと応援してます！頑張ってください！ (9月16日 9時) (レス) @page38 id: d3cec39784 (このIDを非表示/違反報告)
雑主_A(プロフ) - のすけ。さん» ありがとうございます！作品に様々な感情を抱いて読んで頂けて嬉しく思います、作品の在り方としての本望です。ご愛読頂きありがとうございます！ (9月2日 6時) (レス) id: b32c491b45 (このIDを非表示/違反報告)
のすけ。(プロフ) - 完結おめでとうございます！更新お疲れ様でした！2人の関係性に時にもどかしさを感じたり、時に感情溢れて泣いたりしました。この作品を見つけて本当に良かったです。素敵な作品をありがとうございました！ (9月2日 6時) (レス) @page38 id: 5a489ae30f (このIDを非表示/違反報告)
雑主_A(プロフ) - キルさん» ありがとうございます！最後まで楽しんでいただけて光栄です、ありがとうございます！ (9月1日 22時) (レス) id: b32c491b45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雑主_A | 作成日時：2023年7月27日 16時
