よそ見 ページ26
＊
ショッピと仕事に着くや否や、先輩後輩、同僚問わず何人もがショッピに寄ってくる。
「おはようございます、ショッピ先輩
今日って昼空いてますか？」
「おはよー、仕事手伝って欲しいんだけど頼める？」
「ショッピさん、明日って暇だったりしますか？」
またか、なんて呆れて先に席へ着いて仕事に取り掛かる。
ショッピは愛想笑い振り撒いて、「手伝いしてくる」とどこかへ行ってしまった。
最近ずっとこの調子だ。
行きと帰りは一緒だけど、社内では一日ろくに会話もしない日が増えた。
寂しいし、ちょっと哀しい。
結局午前は一人で仕事してた。
休憩も含めて会いに行こうと考えているとショッピが帰ってきた。
『おお…
ね、昼ご飯 一緒に食べようよ』
「あぁ、悪い。先約おる。
今朝誘われたから
『…あ〜、そうなんだ』
ぼーっと言葉を返すとまたそのままどこかへ行ってしまった。
最近、なんかあったのかな
いつもと違うのが気にかかってしまう。
ぼーっと考え込みながらその場で弁当を食べていると仲のいい先輩に声をかけられた。
「…ん〜？なんかあった？」
曖昧な返事に心配してくれて先輩が隣の席へ座り、様子を伺ってくる。
「最近ずっと仕事ばっかだし、調子悪い？」
『仕事熱心になっただけ〜』
冗談っぽく口角を上げて言うと、嘘つけって顔をされた。
「別に、無理に話すこたないけどさぁ、
先輩頼ってもバチは当たらないよ」
『…』
やっぱり、先輩は大人だな。
『…最近ずっとショッピがそばに居なくて、少しだけど寂しくなっちゃって。』
「あー、たしかに。
ここ一週間ぐらいずっと色んな人といるね」
『ねー…』
「ま、そういう頃もあるんじゃない？
ほら、モテると近くの人以外をよそ見しちゃうやつ
まぁ、ずっと一緒にいるんだから少しぐらい離れる時期はできるでしょ〜」
『そうかなぁ…』
「居なくなることはないだろうけどさ、寂しいならちゃんと言わなきゃ伝わんないよ〜？
ずっとそばにいるものだと思われてんなら尚更ね。」
『はーい、せんぱい』
「ふふっ、じゃ私もう休憩終わるからじゃーね」
『ありがと、またね』
先輩の言葉を聞いて安心したと同時に自分の行動に悩む。
深刻にはしたくないし、伝えるって言ってもどうすれば…
とりあえず、帰ってきたら話そう
暇があったら話そう
そうやって、人任せに考えていたせいか午後もショッピは来なくて定時は過ぎた。
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雑主_A(プロフ) - いちみさん» 最後までご愛読ありがとうございます、物語や関係性を楽しんで頂けてとても有難い限りです！作品を見つけて頂きありがとうございました！ (9月16日 22時) (
レス) id: b32c491b45 (このIDを非表示/違反報告)
いちみ - 完結おめでとうございます!私は二人の関係性が凄く好きで､こんな神な作品を作れる人初めて出会いました！特に最後ら辺は涙が溢れてしまいました…これからもずっと応援してます！頑張ってください！ (9月16日 9時) (レス) @page38 id: d3cec39784 (このIDを非表示/違反報告)
雑主_A(プロフ) - のすけ。さん» ありがとうございます！作品に様々な感情を抱いて読んで頂けて嬉しく思います、作品の在り方としての本望です。ご愛読頂きありがとうございます！ (9月2日 6時) (レス) id: b32c491b45 (このIDを非表示/違反報告)
のすけ。(プロフ) - 完結おめでとうございます！更新お疲れ様でした！2人の関係性に時にもどかしさを感じたり、時に感情溢れて泣いたりしました。この作品を見つけて本当に良かったです。素敵な作品をありがとうございました！ (9月2日 6時) (レス) @page38 id: 5a489ae30f (このIDを非表示/違反報告)
雑主_A(プロフ) - キルさん» ありがとうございます！最後まで楽しんでいただけて光栄です、ありがとうございます！ (9月1日 22時) (レス) id: b32c491b45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雑主_A | 作成日時：2023年7月27日 16時
