ボーシヤ ページ22
結局、行き場がなくなってしまった私はチシヤさんについて行くことにした。チシヤさんが言う「ビーチ」というところに。
ビーチに着いてからは、あれよあれよという間に着替えさせられた。
水着はセットアップのもので上は紐を首の後ろを結ぶタイプで、バストのフロント部分は交差している。胸が中央に寄せられ、必然的に胸を強調しているような感じに。下は水着用のデニム。全体的にセクシーな形の水着だが、色合いは可愛らしい感じだ。
「水着なんていつぶりだろ…」
ここまで露出するのは気恥ずかしさもあり上には前開きのパーカーを羽織った。
「おや、似合うじゃないか」
とても綺麗だ、その布切れで素肌を隠してしまうのが勿体無いくらいにね。息するように軽い口調で恥ずかしげも無く口にしたのはこのビーチの長、ボーシヤだ。
着替える前にビーチの掟、幹部のこと、トランプのこと、ボーシヤから聞いた。
話を聞いて驚くことはなかった。この世界に来てから理不尽なことしかなかったから。
「2人きりで酒でも酌み交わしたいところだが…今日は疲れているだろう。ゆっくり休みたまえ。」
ぽん、と肩に手を置かれる。サングラス越しだが瞳が少しギラついているのが分かる。色を孕んだ手つきに、身を固くした。
…悪い人ではないのだろうが、苦手だなと思った。
119人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かえで(プロフ) - おこめさん» えー!ありがとうございます!見ていてくださってたんですね。めちゃくちゃ嬉しいです…!今後ともよろしくお願いします! (2023年2月20日 23時) (レス) id: 8a349644e1 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - かえでさん初めまして!いつも楽しく拝読させていただいております!更新頑張ってください。陰ながら応援しております^ᴗ͈ˬᴗ͈^♡ (2023年2月20日 22時) (レス) id: 9157f8724a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かえで | 作成日時:2023年2月8日 19時