お兄ちゃん ページ20
「タッタと一緒にいれば良かったかな…」
なんて、口に出して呟いてみる。
どうすれば良かったんだろう。かける言葉が他にあったかもしれない。…会わなければなんて考えてしまって勢いよく被りを振る。
本気で自死を決めた人間を説得なんて出来ない、そんなの自分が一番分かってるはずだ。
何より彼女のことを否定したくない。
…そうは思っても後悔、喪失感、罪悪感…もう色んな気持ちが渦巻いていて体は動きそうもない。
自分が生きてたのは自分を信じて着いてきてくれてたミナトの存在だった。いなくなった途端どうすればいいのか分からなくなってしまったのだ。
「わっかんないってば…」
Aは動けないまま、交錯する思いを振り払うように呟くと、自分を置いていってしまった兄のことに思いを馳せていた。
「ぁー…またひとりになっちゃったよ」
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かえで(プロフ) - おこめさん» えー!ありがとうございます!見ていてくださってたんですね。めちゃくちゃ嬉しいです…!今後ともよろしくお願いします! (2023年2月20日 23時) (レス) id: 8a349644e1 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - かえでさん初めまして!いつも楽しく拝読させていただいております!更新頑張ってください。陰ながら応援しております^ᴗ͈ˬᴗ͈^♡ (2023年2月20日 22時) (レス) id: 9157f8724a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かえで | 作成日時:2023年2月8日 19時