めにーすとーりーず。3

G #6 ☆ ページ6

坂本勇人side





いやだ、もうほんっとだいっきらい、！







こうやって君に言われたんはいつやっけ？











『はぁー、もう飲み過ぎたわー。』





目の前で酔っ払ってる女。







見事に酔ってますフェイス。








こんな女に初恋取られるとか。






週刊誌に撮られたりはするんやけど、
そんなん全部真っ赤な嘘。






『はー、坂本くんー。

まじ吐きそう。助けてやー。』



「もー、ええかげんやめといたら？」



『ストレス貯まってんのー。

野球選手やからないんやろー。』



「ストレスなんかあるわ。」






ただこいつは覚えてないだけ。




あの坂本勇人がこの坂本勇人って
気づいてないだけ。









『ねぇ、聞いてよ。

私のね、初恋の人がね。
坂本くんと同姓同名でさ。』



「うん。」



『なのに、急に野球に打ち込むからって
別れ話切り出してさぁ。』



「うん、」



『ひどくなーい？ってなに悲しい顔
してんのー。

坂本くんやないから安心しとってや、』


「わかってますー、」






って、そんなん俺やんか。




どう考えても俺やんか。








「Aさんは、その勇人って人
嫌いなん？」



『嫌い？嫌いというか、、
だいっきらい！って叫んで泣いた記憶は
あるんやけどなぁ、



心の底から嫌いになれんというか、

だって初恋やで？』







そんなん、嬉しいやんか、

まだ好きなんやろうな。Aを。





「まぁな、っていうかさ、

気づいてへんの？」






『え、？』











「俺、その坂本勇人なんやけど？」

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