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Aside
貴「岩橋さん!ちょっと待って!」
岩・父「……何だ、君たちは?」
貴「美濃部Aと言います。玄樹君と同学年の」
岩・父「君は?」
岩橋君のお父さんは私を
上から下までまじまじと見た後、
怜央に目を移した。
私たちのことを鬱陶しく思っているのは
明らかだった。
怜「長妻怜央です」
岩・父「長妻?…あの女の息子か。町長の息子が何のようだ?」
怜「あなたにお聞きしたいんです。その、羽村愛梨さんについて」
怜央が愛梨さんの名前を出した途端、
岩橋さんの表情が変わった。
彼が何か知ってるのは
間違いない。
岩・父「…そんな奴知らない」
貴「ご冗談を。あなたの息子さんと彼女が付き合ってたことは、ストーリーブルック中の住民が知ってるわ。父親のあなたが知らないはずないですよね?」
岩・父「知らないと言ったら知らん。急いでるんだ。そこを退きなさい」
貴「彼女がいなくなったんです!!」
岩橋さんは足を止めた。
貴「彼女妊娠してるんです。息子さんに迷惑をかけたくないって1人で産み育てるつもりです。急いで見つけないと」
怜「知ってることは全部教えてください。お願いします」
これでもシラを切るつもりだろうか?
仮にも自分の息子の子よ。
大事じゃないって言うの?
岩・父「言っておくが、息子とあの娘はもう何の関係もない。赤ん坊のことももう手を打ってある」
貴「手を打ったって、それどういう意味ですか?」
その後、岩橋さんの口から語られたのは
とてもじゃないけど信じられない話だった。
岩・父「あの子は子供が生まれたら援助をしてもらう代わりに、子供をやると、河合さんと取り引きした。契約書まで書いたから間違いない」
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作者名:千織 | 作成日時:2017年2月20日 18時