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•1ヶ月前…
快斗「お待たせ!」
放課後、俺はAに呼び出されて屋上に出た。冷たい風が吹き抜け気持ちがいい。
A「例の話なんだけど…」
快斗「うん…」
背筋がすっと伸びるのを感じた。これから言われることに覚悟を決める。
A「正直ね、私も黒羽君と同じ気持ちかって言われたら、そうとは言えない。でも、あの日のこと覚えててくれて凄く嬉しかった」
快斗「そんなの当たり前だろ?」
A「当たり前じゃないよ。もう10年も前のことだもん」
忘れられるわけないじゃん。あの日からずっとお前のことが頭から離れねぇんだから。
A「私も忘れられなかった。あの日桜の木の下で私の頭を撫でてくれた黒羽君の笑顔が…」
快斗「えっ?」
A「ゆっくりじゃだめ?今すぐには無理だけど、一歩ずつ黒羽君とそういう関係になりたい」
快斗「…」
A「やっぱ我が儘だよね?」
快斗「ううん、全然!それでいい!そうしてほしい!」
A「……うん笑」
快斗「あ、悪りぃ」
やべっ、オッケーもらえたことが嬉しすぎて、ついがっついちまった。A、若干引いてるし…
A「てことで、これからよろしくね。快斗君」
快斗「おう!…て、今なんて?」
A「何って、これからよろしくって」
快斗「じゃなくてその後!」
A「…快斗君?」
快斗「そう!それ!」
快斗君か〜。やっぱ好きな人に下の名前で呼んでもらえるっていいよな〜。
1人感動に浸っていたら、隣からクスクス笑い声が聞こえた。
A「これからいっぱい呼ぶのに、いちいち感動するつもりなの?」
快斗「へっ…そ、そうだよな。彼氏彼女になるんだからそんなの当然だよな」
A「うん!だから、呼んだらすぐ気づいてね」
かぁ〜/// 何だよそれ。可愛すぎだろ!
快斗「当たり前だろ!いつだって駆けつけてやるよ」
俺がそう言えば、Aは嬉しそうに微笑んだ。Aに触れようとそっと手を伸ばす。
するとそこに携帯の着信音が鳴った。
快斗「げっ!青子からだ…そういや日直の仕事放り投げて来たんだった」
A「出なくていいの?」
快斗「いい、いい!こんなのほっときゃすぐに…
prrrrrrr…
A「止まないね…苦笑」
快斗「あいつ…」
A「いいよ、行ってきて。私待ってるから」
快斗「悪い、すぐ戻る」
俺はそう言って駆け出した。Aの言葉の真意など露ほども知らずに…
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魔理沙 - 続きが気になります!更新無理のない範囲で頑張ってくださいね! (2019年5月4日 7時) (レス) id: 28703d16e4 (このIDを非表示/違反報告)
ねこみみ - 早く続きが読みたいです!きゃー(ハート)(≧∇≦) (2017年7月29日 18時) (レス) id: c869ec7dba (このIDを非表示/違反報告)
千織(プロフ) - 欠月さん» ありがとうございます!頑張ります! (2017年5月4日 23時) (レス) id: 5dae7a5f95 (このIDを非表示/違反報告)
欠月(プロフ) - 面白かったですッ!これからが楽しみ/// (2017年5月4日 20時) (レス) id: 3f5aeeaaec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:千織 | 作成日時:2017年5月4日 19時