But Still,I Love You【MARVEL】 (ページ5)

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ソー・オーディンソンは気づいていた

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｢姉上ー！ロキが俺にまた悪戯を！｣

『まぁ、今度は何かしら？』

｢俺の好きな蛇に化けて、撫でようと捕まえようとしたら"残念僕だよ！"って刺してきたんだ！｣

『さ、刺しっ！？』

にこにこと話を聞いていたAが慌ててソーの刺された部分を確認する

少し血が出てるのを見るとサァっと顔を青白く染め、その美しい瞳に大粒の涙を浮かべた

｢な、なぜ姉上が泣く！？俺は大丈夫だ！痛くも痒くもない！｣

『さ、刺されたのに、痛くないわけないじゃないですか…！』

声は上げないが綺麗な瞳に涙を溜めてぐずぐずと泣き、白い指で手当てをしていくA

いくら大人っぽいからといって、彼女もまだ子供

Aが大事にしているロキが、同じく大事にしているソーを怪我させたと知ると年相応な態度になってしまう

『痛いですよね…よく頑張りました』

｢…姉上も、泣き止んでください｣

『わ、わかってますっ、ぐすっ、』

｢俺も痛くなかったし、どうかロキを怒らないでほしい｣

『…ソー様は、お強いですね！分かりました、ロキ様には少しお話しますけど、怒りません』

ソーは同じ目線にあるAの目元を親指で拭くと、頬を伝った涙の跡を愛おしそうに撫でる

『んっ、情けないです…ありがとうございます』

｢…うん。姉上は、笑っていてください｣

頬にあるソーの手に自分の掌で包み、目を細め笑う

キラキラした涙がまた落ち、それはソーの手首を伝っていく

ソーは身体全体が熱く火照るのを感じた

こんなに綺麗に涙を流す人はいるのだろうか

いつも何事も優しく受け止めてくれ、両親同等に愛してくれる姉上は、

いつの間にか同じ身長となり、いつも見上げていた目線は同じモノを見れるようになった

そのうち彼女のこの手は自分よりうんと小さくなり、今まで抱きしめられる事しかできないのが、抱きしめることができる

姉上が笑う度に自分も嬉しくなり、

努力家で完璧な姉上を追い越し、自分が姉上を護りたいと思い、厳しい訓練にも食らいついてるのも、

"女性"へと成っていく姉上に緊張するのも、

彼女に触れたい、と思うこの感情に、ソーは気づいていた

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設定的にはまだ10歳ぐらいのつもりなのに、ませてるなー
まぁ神だから何でもあり