But Still,I Love You【MARVEL】 (ページ3)

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＿＿＿氷の巨人との激しい戦いに勝利したオーディンが、巨人から奪ったのは"箱"だけではなかった

アスガルドへ帰還した時、オーディンの腕に抱えられていたのは

泣き声を上げるまだ小さな、青い肌色をした赤ん坊

オーディン達の帰りを王妃フリッガと共に待っていたまだ幼い少女が、

オーディンへと駆け寄るとその小さな赤ん坊へと両手を伸ばした

その子を落とさないよう、大事に抱きかかえそっと額にキスを落とすと、

赤ん坊は泣きやみ、その小さな掌で少女の服を握った

『…ふふふ、かわいい』

｢A、…お前は賢い、分かっておるな｣

『はい、オーディンさま』

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仲良く寝る2人の頭を撫で、Aは笑みを零す

｢A…あなたばかりに背負わせてごめんね。この子達を愛してあげて｣

『勿論です、フリッガ様。ソー様もロキ様も、ずっと愛します』

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｢姉上ー！！｣

｢兄上まってくださいっ、…っ姉上｣

"姉上"と呼ばれた大人っぽい少女は振り返り、2人の姿を見ると笑顔でしゃがむ

両手に抱えていた花束が少し落ちてしまったので、一旦地面に置いた

パタパタと走ってきた綺麗なブロンドヘアーの少年を抱きとめ、走ってはないが小走りで遅れて来た美しい黒髪の少年の頭を撫でる

『ソー様、走ったら危ないですよ？』

T｢姉上！父上に氷の巨人の話をして貰いました！｣

『まぁ、お聞きになったのですね？オーディン様のお話は素敵なものばかりですからね』

L｢姉上、花束を僕も持ちます｣

『ありがとうございます、ロキ様。とてもお優しいのですね』

ソーを離し立ち上がると、2人のまだ自分より小さな掌をそれぞれ握り、王宮へと向かう

『…ソー様、ロキ様。

ずっと、強くあってください』