サッカー少女、受け継いで【エイリア編】 (ページ26)

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バカ、120 ページ26

すっかり夕方になり、夕ご飯も食べた後

男子はキャラバン、女子はテントで就寝の準備をしていた

勿論、前のようにキャラバンにはAはいない

今頃テント内で寝袋を広げているところだろう

前まであった暖かい温もりが減ったからか、吹雪は心細そうにしている

そんな小さな変化に気づいた風丸は揶揄うように吹雪に言った

風丸「…吹雪、もしかしてAが居なくなったから寂しいのか？」

吹雪「ぇ、そ…そんな訳ないよ」

言っていることとは裏腹に顔に寂しいと出ている吹雪

生憎思っていることが顔に出やすいのだ

吹雪「そういう風丸くんこそ、寂しくないの？」

まるで同情を求めるかのように質問を質問で返す

風丸「んー…俺は別に、寂しいとかはないけど。

__けど、たまに思うんだよな

もうちょっと話していたかった…って」

窓から少し灯が漏れているテントを見ながら言う

惚れ惚れとしている風丸は、チームメイトからいつの間にか注目を浴びていることに気づかずに話していた

栗松「風丸さん、それってまさか…

"恋"でやんスか！？」

「「「こ、恋！！？？」」」

一気にキャラバン内が騒がしくなる

風丸は自分がやってしまったことに今更恥ずかしさを感じ、勢いよく寝袋に潜り込んだ

吹雪「___そっか、風丸くんはAのことが好きなんだ」

明るく言ったつもりの士郎だが、言葉の裏に宣戦布告が隠れていることに気づいたのはほんの一部だけだ。