サ ッ カ ー 少 女 、 氷 と 輝 く 【アレスの天秤】

帰国、017 ページ19

その後も白恋の連携で雷門側は焦るばかりだ



服部「動きが揃いすぎている…！」



だが、何かに気がついた者が一人いた


"完璧な連携"と思われている目の前の行動は完璧すぎている


普通は前の誰かが動くと後ろも動くが、ほんの数秒遅れるはずだ


0.1秒、0.2秒ぐらいはズレる



趟「白恋の連携の良さは以上ですね〜、


まるで完璧に指揮されているオーケストラのようです」



杏奈「誰かが指揮をとっていると言うことですか？」



つくし「誰、誰！誰！？」



つくしは子分とフィールド上を見渡す


わざとやっているようにも見えるが、至って彼女は真剣だ



趟「まぁ、指揮をとるのはなにも選手とは限らないかもですね」



趟金雲は観客席で(主になえを)応援しているファン(？)の方を向く


その目は面白いものを見ているような、よく分からない心情だった



その時、服部がもう一度何かに気づいたようで目を開かせる


フィールドを見渡してから自信満々に言ったのだ



服部「そうか、分かったぞ！白恋の連携のカラクリが！」



岩戸「ホントでゴスかハンちゃん、」



万作「どういう事だ、」



服部「観客席を見て！


あのうさ耳の集団が、どっちに進むのかサインを出しているんだ！」



なえ、なえとずっと声を上げて応援しているうさ耳集団


彼らには裏があったのだ。



万作「そうか！あの応援団は全方位に配置されている


つまり、どの方向を向いてもその指示に瞬時に応えられるという訳か！」



一方白恋側では裏をかかれているとは知らず、先程と同じ配置で攻めていく


が、そこには万作がいて、あっという間にボールを奪われてしまった

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