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名前知らないです、 ページ5

「(結局、お母さん達とは昨日の気まずい空気のまま夕方になってしまった、これっていってきます。とか言った方が良いのかな、勝手に行けとか言われたらどうしよ、シンプルにショックで寝込むんだが。ふぅ、思い切って挨拶して出るか。)」
Aは決意を決めてお母さんに挨拶をした。

「……あのー、お母さん、私そろそろ行くね。」
「…行ってらっしゃい。これ持って行きなさい。移動車でしょ、酔い止めとか水も入ってるから。」
とお母さんから小さめの手提げカバンを手渡された。
「ありがとう、行ってきます。」

私が家を出るともう既に家の前に車が止まっており、中には昨日ぶりのアンリさんとお兄さんが居て、アンリさんが車のドアを開けてくれた。
「す、すみませんっ。お待たせしてしまいましたか?」
「いいえ、今着いたところですよ。昨日オファーして今日出発でしたが、親御さんは納得してくださいましたか?」
アンリさんが私の悩みの種を的確についた。

「…正直言うと納得してくれてはいないと思うのですが、私がこの仕事をしたかったので押し切って来ちゃいました」
「……そうですか、。」
この会話を最後に車内には沈黙が続いた。私はお母さんの予想通り車に酔ってきたので水を飲もうと思い、お母さんに渡されたカバンの中を覗き込んだ。

そこには、水と酔い止めのほかに少し分厚めの封筒が入っていた。
「(封筒…?なんだろこれ、)」
封筒を開くと、いくらかのお金と手紙が入っていた。

長文だったので全文を説明することは出来ないが、簡単にまとめると、私の意見を聞く前にバイトについて否定したことの謝罪、学校を休んで行くからには頑張ってきなさい。という応援の文章、直接応援を言えなかったことについての謝罪だった。

この文章を読み終えた時、私はアンリさんとお兄さんが居ている車だとは分かっていながら涙が止まらなかった。
「(…っ、)ぐすっ、」

まぁ、そんな状況になってアンリさんとお兄さんが気にしない訳がなく、
「Aちゃん!?大丈夫!?」
「ヒグッ……大丈夫ですっ、昨日は反対していたお母さんが頑張れって…ヒグッ……手紙で応援してくれたのが嬉しくてっ、」
「っ……アンリさんとお兄さんも心配してくれてありがとうございますっ」
私はアンリさん達に心配をかけないよう涙を袖で拭った。

そんな事をしているとお兄さんが口を開いた。
「おい、大英、お前昨日からアンリちゃんのことはアンリさんなのに何で俺はお兄さんなんだ。」
「……お兄さんの名前知らないです。」
「え?」
「え?」

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古都(プロフ) - ひよさん» ありがとうございます!嬉しすぎますっ!!初めての小説で内容が矛盾している点や誤字も多々あるかもしれませんがこれからも頑張ります! (2023年2月17日 23時) (レス) id: 3f290c8c9e (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - すっごい面白いです!!続きも楽しみにしてます〜!!!!! (2023年2月17日 22時) (レス) @page11 id: 11e712b22a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:古都 | 作成日時:2023年2月5日 21時

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