白い死神。 (ページ40)

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ネコ、34匹ページ40

夢主side

｢いやっ！やめてお兄ちゃん！！｣

｢黙れっ………！！｣

嫌がる幼い少女を無理やり押し倒す若い男
あの少女は、私だ

これは、私の過去

｢やだっ！！｣

兄｢っ………！！｣

ガッ

｢あぐっ……！｣

"やめて"

そう言いたいのに、言葉が出ない

なんで？どうしてこんなことするの、お兄ちゃん

｢っ……だ、れかっ！｣

兄｢このっ……！！｣

｢ぐっ…！？かハッ｣

いやだ

やめて

兄｢お前がっ……お前のっせいでっ！！｣

｢いっ…あぐっ……ゴホッ｣

兄｢お前なんか……！！｣

｢かハッ……ぐっ…ゲホッ…｣

あぁ、もうほら、涙も枯れて。

お腹を突かれて苦しくて

声が出なくて

誰も助けてくれなくて

兄｢はっ……雪っ……っ、は｣

やめて

その名で呼ばないで

もうやめて

『っ……！』

此処は

｢雪っ！！｣

｢お母さん……｣

母｢あんたのせいで！！｣

｢っ！！お母さっ……苦しっ……はっ…｣

｢た、すけっ……父さん……！！｣

父｢お前がいたから！！お前なんか！！｣

｢うぐっ……ゲホッゲホッ……｣

痛い

痛いよ

私なにかしたかな

もう、痛みも感じなくなって

涙なんかでなくなって

ただ、殴られるだけ

父｢お前なんか……！！｣

やめて

それだけは言わないで

お願い

何でもするから

父｢生きていなければ………！！｣

『はっ………っ、くっ……！！』

此処は

｢………？お母さん…？｣

誰もいないキッチン

お母さんは、お父さんはどこ

お兄ちゃんはどこ

｢……？｣

あれ？この手のぬるぬるなんだろう？

『ダメッ……見ちゃダメっ！！』

あぁ、ダメだってわかってるのに。

体が言うことを聞かない

この先は、見ちゃダメなのに

この先は、見たくないのに

｢っ……ひっ……あ、あぁぁぁぁ！！！｣

なんで、

なんで私の手はちまみれなの

このちはだれの

あそこにたおれてるのはだれ

『やだっ……！』

此処は

｢(夢主)｣

あぁ、先生だ

『先生っ！！』ギュッ

｢ごめんね｣

先生は、私を一瞬抱きしめてから離した

『先生……？』

｢ごめん｣

悲しそうな瞳を見せた先生は私から離れていく

『せんせっ……待って！！』

追いかけるのに、どんどん離れていくばかりで

先生の姿がだんだんと見えなくなる

やだっ……行かないでっ……！！

『っ………先生っ！！』

？？｢っ………(男装夢主)っ！！｣

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