死神の白猫 2

ネコ、56匹 ページ21

夢主side





『んっ………？』




腹部の痛みで目が覚めた僕の視界には、見慣れない天井が飛び込んできた。



『……どこ、だろ……』



無意識にボソッと呟いたその一言は、気配を消して同じ部屋にいた彼にも聞こえたようで



夜｢おっ？起きたな、蓮夜｣

『っ！？』




……驚いた。


彼がここにいることにもだけど、それに気づかず眠っていた自分にも。

他人の前で寝ることなんてなかったのに



夜｢そんなに驚くことないだろー？あ、それと、お前やっぱり傷塞がってなかったぞ。安静にしとけって言ったのに、学校で暴れただろ？｣

『…………』



大人に殴られた、なんて口が裂けても言えない



夜｢お前がリエーフの部屋の前で倒れてるとこ山口と月島が見つけてくれなかったら、お前今頃危なかったんだからなー。後で2人にちゃんと礼言っとけよー？｣

『………はい』

夜｢…………………お前さ、……………やっぱり何でもない｣

『………』





その後、まだ安静にしとけ、と言われ数日学校を休むことになった。









.





.









コンコン


月｢………誰、｣

『蓮夜です。昨日のお礼を言いに来ました。』

月｢……あっそ｣

『部屋まで運んでいただいてありがとうございました。山口さんにも、見つけていただいてありがとうございましたと伝えて頂けますか』




長い沈黙。



月｢ん……あの、君さ｣

『はい』

月｢何で、殺し屋なんかやってるの？｣

『…………貴方に話す理由なんて無いですよ』

月｢………あっそ｣









月｢………ちっ……なんで、こんなイライラするんだ…｣





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