狂ったくらいに愛してる。 (ページ13)

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Youside

お兄ちゃんはなぜ、
あんなに健太さんと関わらないように進めるんだろう。

いい道に進める気がしない

なんて、言わないでよ。

健太さんは、命の恩人。
本当ならあのまんま消える予定だった。
何も出来ない無力な人間は要らないって思ってたのに、
優しく声掛けてくれて、
頑張ろうって思えたんだ。

あの時、笑いかけてくれたこと
忘れてないよ。

お兄ちゃんから
健太さんと関わるなと言われて
数日たった。

お兄ちゃんと樹と北人さんがいつも見張っているから、
健太さんとは見事に喋れていない。

でも、目が合う度いつも微笑んでくれるの。
その度、心臓の音が聞こえる。

お兄ちゃんごめんなさい。
お兄ちゃんの嫌いな相手に恋してしまいました。
許してほいしな。

でも、なんで嫌いなんだろう？
みんなに聞いても、教えてくれない。

健太さんには何かあるのだろうか。

ある日の放課後、
日直で、樹も北人さんも部活で
お兄ちゃんがバイトに行っていて
1人だった。

日直の仕事を、1人で教室で行っていた。

？｢な〜にやってんの？｣

一人でいるはずの教室に、
大好きな人の声が響き渡った。

振り返ると、
扉の部分にもたれかかってる
健太さんの姿があった。

健｢久しぶりだね〜｣

って、ニコニコの笑顔でこちらに近づいてくる。

健｢壱馬といい北人といい、樹くん？といい、
ガード固すぎだよねー

けんたずっとAちゃんに話しかけたかったのに、なかなか話しかけられなかった！｣

その言葉に、思わず勘違いしそうになる。

健太さんは、きっと私のことなんてどうも思ってないのに…。

健｢んで、教室覗いて見たら一人でいて、
やっと話しかけられた！

けんたずっと喋りたかったんだよ？
Aちゃんも、けんたと喋りたかったんでしょ？｣

あぁ、ずるいぞ。
覗き込んでその笑顔でその言葉を言うのは…。

なんでも見透かされてるような感じ…。
もう、その美しい瞳に誘いかけられれば

『…喋りたかったです』

そう答えるしかなかった。

そう答えたら、満足した笑になって
私の頭をポンポンと優しく叩いた。

あぁもう。
健太さんはどれだけあなたを好きにさせるんですか、？

この時に、
もうとめとけばよかったんだ。