38.勇気 ページ39
―Aside―
雅治に膝枕してもらっている
その事実は私の顔を熱くさせた
(･･････え？いいの？！こんなことされちゃっていいの？！えっ、周りからめっちゃ見られてるよ？！)
一人、心の中で葛藤していると
｢･･･なんじゃ、ときめいたか？｣
雅治が上から私の目を覗き込んでくる
その目がうっとりするぐらい綺麗で
目の前の雅治の事だけを考えさせられる
｢･･･うん｣
私は素直にそう答えた
｢まあ、そうじゃろうな･･････え？｣
雅治は数秒は受け流していたけど、
予想外の返事だったのか変な顔をして、私を二度見する
｢あははっ、雅治のそんな驚いた顔初めて見たかも｣
｢油断したぜよ･･･｣
雅治の驚いた顔に笑った後、私は起き上がる
｢もう大丈夫なんか？｣
｢うん！おかげさまで復活！｣
｢そうか、ならよかったぜよ｣
雅治の言葉に胸を締め付けられて私は言った
｢ねえ、最後に観覧車乗って帰ろうよ｣
たくさん遊んでいたら、いつのまにか夕方になっていた
雅治はしばらく黙っていたけど、一言
｢プピナッチョ｣
と言った。一緒に観覧車に乗ってくれるらしい
｢それでは、いってらっしゃ〜い｣
係員さんにドアを閉められて二人きりの空間になる
｢･･･｣｢･･･｣
私は、このタイミングを狙っていた
帰る寸前、二人きりで話す時間を作れないかと思って閃(ひらめ)いたのが観覧車だった
｢観覧車から見える景色は壮大じゃのう｣
｢そうだね･･･｣
観覧車が半周する少し手前にそんな話をする
｢どうしたぜよA、怖くなったんか？ほら、こっち来んしゃい｣
そう言って雅治は、自分の座っているスペースの空いているところを手でぽんぽん叩いた
私はそこへ行き、雅治の隣に座る
観覧車の片方の席に2人で座ると、手が触れそうで触れない距離感のもどかしさを感じた
｢ねえ･･･雅治｣
｢なんじゃ｣
このまま何も言わずに帰って、前みたいな関係を続けるのも悪くない
その考えが頭の中をよぎる
でも、私は言わなきゃ前に進めないと思うから
『Aがそう思うなら、Aにとって
それが正解なんだよ』
(そうだよね精市･･･、自分の正解は自分しか分からないよね)
｢･･･？A？どうしたんじゃ？｣
深い深い深呼吸をして言う
｢あの日の精市は、雅治だったんでしょ？｣
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みかん - 申請ありがとうございます！マイスペいいねしました更新頑張ってください (2019年9月7日 2時) (
レス) id: 84f3235ae9 (このIDを非表示/違反報告)
なる(プロフ) - みかんさん» コメント励みになります〜！ありがとうございます！テニラビのんびりですがやってますよー！申請したので、よろしくお願いします^^ (2019年9月5日 15時) (レス) id: 172c2f54a2 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 仁王好きです更新頑張ってくださいテニラビやってますぜひ申請お願いしますやってたらユーザー名はみかんですねんです (2019年9月5日 15時) (レス) id: 84f3235ae9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なる | 作成日時：2019年8月28日 11時
