34.誘い ページ35
―Aside―
花壇から走り去った私は、仁王くんを探して
一限が始まるチャイムがなったのも気にせず
先生にバレないように学校中を歩き回った
(仁王くん･･･、どこなの･･･？)
中庭に出た時だった
｢･･････の西山Aちゃんって･･･｣
私の名前が聞こえた
声の方を振り返ると、ベンチに座る女の子2人と
片方の女の子の膝に寝転ぶ仁王くんがいた
胸が痛む
(やっぱり、好きな人が他の女の子と一緒にいるのを
見るのは･･･キツイなぁ)
｢あの･･････だよね、･･････好き〜｣
(･･･ううん、自分から一歩踏み出さなきゃ！！)
私が仁王くんがいる方へ向かっていくと
段々、声が鮮明に聞こえてきた
｢そうその子！私が･･･に、雅治は･･･こと･･･｣
“雅治”その言葉に少し足が止まりそうになった瞬間、
初めて仁王くんと顔を合わせて
話した時のことを思い出す
『雅治』
『え？』
『雅治って呼びんしゃい』
『仁王くんって呼ぶね』
『お前さんなら、呼び捨てでいいのに』
(そうだ、下の名前で呼んでいいって言われたのに
呼ばなかったのは私じゃん･･･)
そして私は、息を大きく吸って
｢仁王く･･････雅治！！｣
そう大声を出した
女の子2人が振り向くより先に
寝ていた雅治が起き上がる
｢･･･A｣
｢ちょっと、いいかな？｣
｢･･･嫌じゃ、俺は今こいつらと･･･｣
雅治の声が止まった
膝枕をしていなかった方の女の子が、背中を叩いたみたいだった
｢あの子に呼ばれてんだよ？！はやく行きなって！｣
｢･･･｣
雅治は無言で私の方に歩いてくる
｢･･･で、なんじゃ。用件は？｣
冷たく言う雅治の言葉に泣きそうになりながら
｢今週の土曜、一緒に遊ぼうよ｣
そう言った
｢･･･幸村といけばいいじゃろうが｣
｢なんで精市が出てくるの？｣
｢おまんが･･････っ｣
辛そうに何かを言いたげな雅治を見て
(本当にごめんね･･･でも、今はまだ)
心の中で謝った後、私は
｢土曜！朝10時！遊園地前集合！｣
そう言って雅治の前から逃げ出した
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みかん - 申請ありがとうございます！マイスペいいねしました更新頑張ってください (2019年9月7日 2時) (
レス) id: 84f3235ae9 (このIDを非表示/違反報告)
なる(プロフ) - みかんさん» コメント励みになります〜！ありがとうございます！テニラビのんびりですがやってますよー！申請したので、よろしくお願いします^^ (2019年9月5日 15時) (レス) id: 172c2f54a2 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 仁王好きです更新頑張ってくださいテニラビやってますぜひ申請お願いしますやってたらユーザー名はみかんですねんです (2019年9月5日 15時) (レス) id: 84f3235ae9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なる | 作成日時：2019年8月28日 11時
