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なんやかんやあり、ビッチ先生が烏間先生に気があると知った私たちは2人をくっつけるべくある作戦に出ることに。
私はと言うとホテルの男子たちが寝ていた部屋でカルマと2人っきりだった。
『私もビッチ先生と烏間先生見てきたいのに』
「さっき散々興味無さそうにしてたじゃん」
『興味はあるもん!!』
ただこういう恋愛ごとで人に協力したことないっていうか大体面倒くさいことになるから苦手なだけだし…。
友達少なかったからこういうことする機会なかっただけだし。
そもそもなんで私とカルマが2人っきりでここにいるかと言うと、ほぼ無理やりである。合意ではない。
『はーあ、せっかくの南の島なんだから磯貝くんと2人でビーチとか行きたかったな〜』
「彼氏の前で他の男の名前出すその度胸だけは認めるよ、一旦黙ろうか」
寝転がりながらそんなことを言えば、胡座をかいていたカルマがため息を吐いた。
誰のか分からない枕を抱きながら、私はカルマを見上げる。
「なに見とれてんの」
『顔だけは良いよね顔だけは』
「知ってる」
足を解いたカルマは、何故かゆっくりとこちらへと寄ってくる。なんか嫌な予感がして退く私。
そんなことはものともせずに、カルマは馬乗りになった。寝転がった数分前の私をぶん殴りたい。
『…既視感』
「なに、修学旅行のとき?」
2人っきりの男子部屋。布団の上。
修学旅行の時と同じ状況で、思い出されるあのキス。
グイッと顔を近づけたカルマを押し返す。
「ずっと俺の傍で寝転がるから誘ってんのかと」
『誘ってないわ!!!なんかしたら大声で先生呼ぶから!!殺せんせー耳良いしすぐ来てくれる!!』
「えー、あの下世話タコが?喜んで来るかもね」
『クソッッ』
ニコニコしながらキスしようと顔を寄せるカルマの顎を両手で押し返しながらも私はぎゅうっと目を瞑る。
…とその時、カルマの力が緩んだ。
「……」
こいつが手を引くなんて珍しい…と片目を開く。
…と同時に、手を払われて唇を奪われた。
こいつ…!!!!!
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