【赤羽業】ウザさ９９％ Part５ (ページ43)

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「そういうことですシロさん」

ふわりとイトナくんを地面に置いた殺せんせー。

…殺せんせーの、勝利だ。

「この手の奇襲はもう私には通じませんよ」

『いっつもずるいんだよ手口が』

「A、ケツ押さえながらそんなキレキレに言ってもかっこよく見えないから」

『痛いの！！』

私が吹っ飛んだ時も心配の言葉1つかけないで“変な声”とか笑いやがってこんの赤髪野郎が。

「彼をE組に預けておとなしく去りなさい。あと、私が下着ドロじゃないという正しい情報を広めてください！」

「わ、私の胸も正しくはび、Bだからっ！」

『それは無理がある』

「Aはッ！！ちょっと胸があるからって！！」

キッとこちらへと怒りの矛先を向けるカエデ。カルマにはお前が悪いと言わんばかりに笑われた。

『まあまあ、カエデはそれで可愛いんだから良いんだよ』

「別にそんな言い方されたって嬉しくない！！」

ポカポカと殴られるけど痛くも痒くもない。むしろ可愛い。

まるで先程のことが無かったかのようなやり取りを交わしていると、突然地面に倒れ込んでいたイトナくんが身体を起こして苦しみ始めた。

「い、痛い…ッ、頭が痛い…脳みそが裂ける……！」

『イトナくん…？』

頭を抱えるようにしながら蹲って呻き声をあげるイトナくん。

保護者のはずのシロは冷静だった。

「度重なる敗北のショックで触手が精神を蝕み始めたか……ここいらがこの子の限界かな。これだけ私の術策を生かせないようではね」

『は、何言って…』

「イトナ。君の触手を1ヶ月健全に維持するのに火力発電所3基分のエネルギーがいる。これだけ結果が出せなくては組織も金を出さなくなるよ」

シロは、次の素体を運用するためにもどこかで見切りをつけないといけないからさよならだとイトナくんに告げた。後は1人でやれ、と。

『無責任すぎるでしょ…！』

「待ちなさい！あなたそれでも保護者ですか！！」

私の言葉は無視して行ってしまうシロ。
続いた殺せんせーの声に彼は足を止めた。

「教育者ごっこしてんじゃないよモンスター。何でもかんでも壊すことしかできないくせに」

それからシロはよく分からない恨みの言葉を殺せんせーにぶつけ、去っていった。

それと共にそこで苦しんでいたイトナくんもどこかへと姿を消した。