検索窓
今日:26 hit、昨日:15 hit、合計:198,896 hit

235. ページ39

·








「きょ…今日の授業は、ここまで…」



冷たい雰囲気の教室からとぼとぼと出て行った殺せんせー。

いつもの数倍静かな教室。無駄に自分の声がでかいということに気付かされたわ。




「あっはは、今日1日針のムシロだったねー。居づらくなって逃げ出すんじゃね?」

『最初はドン引きだったけど後半に行くにつれてしょんぼりしてんの可愛く思えてきた』



もちろん顔色も悪く声のトーンもいつもより弱々しい殺せんせーはきちんとムービーに残しておきました。元気ない時に見よう。性格悪いとか言うなよ。





「でも殺せんせー本当に犯ったのかな、こんなシャレにならない犯罪を」

『いやいや、そんなん地球爆…』

「───地球爆破と比べりゃかわいいもんでしょ」

『被せんな』



ヘラヘラ笑うカルマに「そりゃ、まあ…」と納得した様子の渚。



「でもさ、仮に俺がマッハ20の下着ドロだったら」

『それは私が許さない』

「仮にだよ馬鹿」


呆れたように私を横目で見るカルマ。

いや私も仮にのつもりで言ったんだけどな。
おっと、これはまた余計なこと言ってしまったのか。




『わかってるけどね、カルマがそんなことしないって』

「急にデレてんの?」



私はブンブンと首を横に振る。
デレたつもり?1ミリもありませんけど?




「えっと…どこまで話してたっけ?」

『もしも仮にのとこ』

「ああそう。仮にマッハ20の下着ドロだったら急にこんなボロボロ証拠残さないけどね。見てみ渚くん、体育倉庫にあったボール」





カルマが持っているのは女性用の下着がついたバスケットボール。



『いいかカルマ。それはお前が気安く触っていいもんじゃねーんだ』

「A。いい子だから黙ってて」

『うっす』



私が頷いたのを確認してカルマは続ける。




「こんなことしたら、俺らの中で先生として死ぬことくらいわかってんだろ」



あの教師バカの怪物にしたら私たちの信用を失うことをするなんて暗殺されんのと同じくらい避けたいことだと思うと話すカルマ。

私はもちろん、渚もそう思うと頷いた。




「でも渚、そしたら一体誰が…」

「偽よ」






口を出したのは不破さんだった。

彼女が言うには、この一連の事件は偽物の殺せんせーの仕業だと。

236.→←234.



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (145 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
268人がお気に入り
設定タグ:暗殺教室 , 赤羽業 , 赤羽カルマ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:す。 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2016年1月30日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。