【赤羽業】ウザさ９９％ Part５ (ページ27)

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窓ガラスに手を当て、私はぼんやりと殺せんせーの食べ進めていく様子を見る。

厳密には殺せんせーはプリンに埋まっていて見えないのだけれど。

いくら廃棄予定の卵だとはいえ、みんなで頑張って作ったプリンを爆破ってもったいないな。

そう考えていた時だった。
隣で静かに外を見つめていたはずのカエデが泣き叫ぶ。

「ダメだーーーッ！！！愛情込めて作ったプリンを爆破なんてダメだ…！！！」

『か、カエデ…！？』

思わず隣にいた私もぎょっとしてカエデの方を見る。

彼女は我を忘れて泣き叫んでいた。

いやいやいや…！！

『お、ぉう、落ち着いて？これは、ばくっ爆破…するために作った…その…』

カエデの言葉に、私の頭には走馬灯のように流れた。

2人で協力して計画を立てていた時のことが。

「うおっ、ちょ、Aも落ち着け！！」

杉野に言われ、私はアワアワとしながら彼を見上げた。

『な、なに言ってんの？私は全然普段通り…』

「なんつー面下げて言ってんだよ！？」

『……だって……だって…ッ！』

隣で騒いでいたカエデは、寺坂に羽交い締めにされて窓から離されていた。

「プリンに感情移入してんじゃねー、お前もAも！ぶっ飛ばすために作ったプリンだろが！」

「嫌だ！ずーっとこのまま校庭でモニュメントとして飾るんだい！！」

「腐るわ！！」

『寺坂カエデに触んないで～～～っ！！』

もうごっちゃごちゃになってわけも分からず騒いでいると後ろには「ふぅ、ちょっと休憩」と校庭でプリンを食べていたはずの殺せんせーがいた。

「え……」

もちろん教室の中にいたみんなも驚いたように先生を凝視する。

いつの間にいたんだ、この先生は。

「異物混入を嗅ぎとったのでねぇ、土を食べて地中に潜って外してきました」

そう言った殺せんせーの手には解体済みの起爆装置。

そ、そっか…土食べたんだ殺せんせー…なんでも食べれるのは知っていたもののいざ聞くとキモいな…。

なんて私が思っている間も、殺せんせーは爆弾を口に入れる。

　

「プラスチック爆弾の材料には強めの匂いを放つものもある。竹林くん、先生の鼻にかからない成分も研究してみてください」

「……っ、はい」

悔しそうに頷く竹林くん。

やれやれ、今回も失敗かぁ。