【赤羽業】ウザさ９９％ Part５ (ページ17)

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２１３．呪いの時間ページ17

カルマside

2学期初日から竹林が本校舎復帰。

クラス内でみんなの批判が飛び交う中、俺は自席でぼんやりとしていた。

「どうしたのカルマくん、上の空で」

「んー？今日Aが居なくて良かったなって」

適当な返しに対して渚くんは「確かに…」と呟く。

竹林のスピーチは酷いものだった。そりゃあもうE組をボロクソに言ってくれちゃって。

「Aはまだ夏休み気分が抜けない感じー？」

「そろそろ起きたんじゃない？」

こちらを振り返って薄く笑った中村にそう答えた時だった。スマホの着信音が鳴り響いたのは。

「あ、Aおはよう」

『おはようじゃないよ起こしてくれてもいいだろ』

「宿題手伝った挙句床で寝てるAを自分のベッドまで運んだの誰だっけ？」

『うぐ…』

スピーカーにはしてないからそばに居る渚くんと中村にはAの声は聞こえない。

…が、俺の発言に目を見開いた。

「何！？なんだってカルマ！」

『え、なに？莉桜いんの？』

「あー、うん。それより何の用？予備の鍵ちゃんと置いておいたはずだけど」

Aは「その話なんだけどさー」なんて言いながらチャリ…という音を鳴らす。恐らく鍵を手に持っているんだろう。

『持ち帰っちゃって大丈夫？今になってポスト入れてくればよかったって思ってるんだけど』

「ああ、別にAのモンにしちゃっていーよ」

『ハイ！？』

目の前でニヤニヤしながら俺らの話に耳を澄ませる中村を敢えてスルーしながら続ける。

『何言ってんのこんなん私使えない』

「別にうち親帰ってこないしいつ来てもいいよ」

『よくねえよ予備の鍵無くなってたら親御さんびっくりだろ！』

「多分気にしない」

『緩いな！？』

俺の返しに対して「んー…うーん…」と少し渋った様子だったAはやっぱり明日返すと言い切った。

別に良かったのに。

なんやかんやで電話を切られた直後、質問攻めにされたのは言うまでもない。

あ、もちろん手は出してないよ。