【赤羽業】ウザさ９９％ Part５ (ページ11)

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『よっ』

「うおっ、…Aかよ」

『なんだお前その反応は』

たこ焼きでも食べたいなあ、なんて1人で歩いていたところ、磯貝くんと前原の後ろ姿が見えた私はぽんと背中を叩いた。

私を見るなりぎょっとした前原は時間差でため息をつく。

「いや、いつもと違いすぎて逆ナンかと」

『自惚れんなクソチャラ男が』

「んだと！」

なにやら2人がいたのは金魚すくいの屋台の前。
財布から百円玉を取り出しながらも、磯貝くんは「ほら、こんなとこまで来て小競り合いすんなよー」と爽やかに笑っていた。

『磯貝くんはいつ見てもかっこいいなぁ、へへ』

「はは…、Aこそいつもと雰囲気違って…」

『違って？』

「あ、いや…」

じっと磯貝くんを見つめ返せば、彼は少し慌てたように言葉を濁しながら顔を逸らす。

そしてグーで口元を隠しながらも口を開いた。

「いや、似合ってて可愛いなって言おうと思ったんだけどよく考えたらこういうこと言っちゃダメだなって…」

覗かせてる耳はほんのりと赤くて、何故かこっちまでカーッと顔に熱が集まった。

『あは、はは…ええ、磯貝くんに可愛いって言われちゃったぁ～…』

「お前ガチで照れんのやめろ」

『あだっ…』

ゴン、と頭をグーで殴られ、私は我に返る。

やばいやばい、ちょっとっていうかすごくドキドキした。

「リア充にしか見えないぞ」

『…むしろ本望』

「コラ、そういうこと言ったらダメだろ」