9話 ページ12
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そうしてイタチ君に連れて来られた場所は、よく修行を付けてくれた手裏剣の的がある演習場だった。
私は早速イタチ君へ聞いた。
｢嫌わないでくれるかってどういう事？｣
｢…実は今日相談役から暗部へとうちは一族の抹殺依頼が出た…｣
｢え、ま…抹殺…？本当なのそれ…｣
｢…俺も信じたくはないが本当だ。そして任務の決行日は明日の今と同じ時間だ｣
明日だって！？流石に明日は早すぎるって！！
色々と私の準備も出来てないのに！
なんとかイタチ君が任務を外れられる方法とか無いのかな…
｢…その任務辞退出来ないの？｣
｢出来ない…俺は隊長としてダンゾウ様直属で任務が課せられた｣
ダンゾウ何してんだよ！！
シスイさんも殺したくせにイタチ君まで苦しめるのか！！
(ダンゾウ様推しの方すいません…)
｢…もうどうしようも無いの…？｣
｢あぁ…そして俺はこの任務を終えたら里を抜けようと思ってる｣
｢え、なんで！！…行く宛てはあるの｣
｢…実は俺が個人的に協力者を呼んだ。その協力者が創設した組織に入ることになっている｣
絶対トビじゃん！！良いなぁ！！
私の最推しに会えるなんて羨ましい！！！！(そこじゃねえだろ)
｢そうなんだ………私はイタチ君が何をしても嫌わないよ…けど1つだけ聞かせて、サスケ君はどうするの。まだ彼は7歳だよ｣
｢サスケは…生かす｣
｢じゃあ任務の内容とか話すの？｣
｢いや、話さない｣
｢なんで、…じゃあ私が後から説明しとくんじゃ駄目？｣
｢駄目だ。俺は数年後強くなったサスケに殺されたい。そしてサスケを英雄にしてあげたいんだ…｣
どこまでサスケ思いなんだよぉお
泣いてまうやろおおお！！
｢…分かったよ…でも約束して。絶対また会おうね！！(ﾆｺｯ｣
｢あぁ、約束だ(ﾆｺｯ｣
｢じゃあ私はそろそろ遅いから帰るね…またね！｣
私は涙を堪えながら最後にそう言い、イタチ君の顔も見ずに全力で家まで走った。
あの時見たイタチ君の笑顔はとても笑顔とは言えないほど
悲しげで冷徹な目をしていた。
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作者名：うちはミジンコ | 作成日時：2021年9月18日 22時
