第二十五夜 ページ31
「このテイワット大陸で最も神の加護をうけているといっても過言ではないこの璃月...
貴方にとっては子のような存在であるこの国を手放したのです」
「あぁ....そうだな」
「寂しいのでしょう？」
いつしかの少年仙人に言われた言葉を彼に問いかけた
寂しいという感情は、きっと私たちからもっとも程遠い感情なのに、どうして今になってこの気持ちを理解出来てしまうのか
「でも私は安心してるんです....それに嬉しくある」
「嬉しい...？なぜだ」
朱色に染まる雲を、見渡す限り広がる山々を一望した
「帝君、貴方は三千七百年間この璃月を守り続けた、この国のために生きられました」
「でも、それ故に、貴方は最も不自由だった」
契約に縛られた神
それは紛れもないモラクス自身のことであった
「だから貴方は我儘を言うことも、自分のために何かをすることも許されなかった」
横の美丈夫を見つめると、複雑そうな顔をした一人の凡人がそこにはいた
「でも今は違います」
そんな彼に微笑むと、彼は少し驚いたように目を見開いた
「今のあなたは、モラクスでも、岩王帝君でもない、ただの鍾離です。この国の神を降りる時、あなたは初めて自分のために契約を交わしたのでしょう？」
この不器用で優しい岩神が初めて自分に素直になった瞬間であった
温もりを与えようとも岩のからだでは抱きしめられても冷たいだけで
腹を満たそうとも、下ごしらえだけで半日がすぎてしまう
それでもAのことを想い、民のことを見守り、今まで生きてきた優しい青年はもうそろそろ休むべきだ
そう、あなたが初めて自分に素直になったことが
「私はそれが何よりも嬉しいのです」
そうやって微笑んだら、また彼は「口が上手いな」といって笑ってくれるのだろうか
吹き抜ける風が無言の気まずさを流してくれるようで、心地よい沈黙の後に、彼はゆっくりと口を開いた
「A」
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らっか(プロフ) - 白鷹。さん» うわーー！！ありがとうございます！！長々とくどい話もありましたが....次作もよろしくお願いします！！ (2022年2月26日 13時) (
レス) id: 673fcfd1a8 (このIDを非表示/違反報告)
白鷹。(プロフ) - 完結おめでとうございます‼︎自分も色々考えてさせられて楽しかったです‼︎次回作も追わせて頂きます‼︎‼︎ (2022年2月26日 13時) (レス) @page36 id: aa069cf9f2 (このIDを非表示/違反報告)
らっか(プロフ) - はっかさん» あ"っ!!!!ありがとうございます...!!亀更新ですがどうぞよろしくお願いします!! (2022年2月7日 6時) (レス) id: 673fcfd1a8 (このIDを非表示/違反報告)
はっか(プロフ) - めっっっっちゃ好きです、、！！更新応援してます！！！ (2022年2月5日 10時) (レス) @page20 id: 849b00c654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らっか | 作成日時：2022年1月9日 16時
