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「……ッ、ぐっ…!」





真っ暗な視界の中、再び意識が戻ったのは髪の毛が引っ張られた痛みによるものだった





「おー、起きたか…呑気にぐーすか寝やがって



んだよ、東卍の松野千冬と場地圭介とつるんでるって聞いたから攫ってきたのにただのオンナじゃねぇか」





あー、そういうこと




あいにく私は頭が良くても喧嘩なんてものは一歳できない





運動神経も別に悪くはないと思うが、ずば抜けていいというわけでもない


それに今は目隠しをされてる上に手と足は電柱らしきもにに体ごと固定されている






携帯も多分壊れてるし…きっと攫われてから時間はそんなに経ってない




それにしても視覚的情報が一歳入ってこないから、正直状況は最悪








あー…こんなことだったら今日くらい無理矢理にでも場地くん拝んどくんだった




ぐいっと引っ張られた髪の毛、痛みで思わず顔を顰めた





「…よく見たら悪くねぇじゃねぇか、おいお前ら


あいつらのオンナだったらここでヤッちまおうぜ」






下品に笑いながらそんなことを言う



お前らってことは仲間がいるんだろうか…


見えないが気配がぐいっと近づいてきたことだけはわかった







「おい聞いてんのか?抵抗するなりなんり…ッデェ!!



なにしやがんだゴラ!!!」



「…う“っ!」





頬を掴んできた男の指を思いっきり噛んでやったら、口の中に血の味が広がった





ゴッと蹴られたのだろうか、お腹に鈍痛が走り、うめき声をあげる






「テメェ…上等だよ、殺してやるッ!」






やっばいな…私にしてはしくじった


なにも考えずに行動するなんて…相手を逆上させたら元も子もないじゃん私のばか






本当にどうしようもない状況と、きっとこないであろう助けに


意外とびびってるんだ…私







「私のこと殺しても…千冬も、場地くんもきっとこないよ」





千冬は泣くかもしれないけど、あいつ泣き虫だから


でも別に場地くんはなんも関係ないし、攫うんだったらもっと別の人にしとけばよかったのに…




こいつらの計画性のなさと頭の悪さに恐怖を通り越して呆れが込み上げた







「別にいいわ、気の強ェオンナは嫌いじゃねぇし



ヤ るだけヤっちまうぞお前ら」






今夜はハンバーグだってお母さん張り切ってたのになぁ…





迫り来る地獄に腹を括って、現実から目を逸らそうとした瞬間







バコッ





「騒音がウルセェって…近所迷惑なんだわ」

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優ちゃ(プロフ) - 更新待ってます…!! (2022年2月8日 0時) (レス) @page37 id: 9e14dcf55e (このIDを非表示/違反報告)
らっか(プロフ) - ちょこれーとさん» ちょこれーとさん!!うわーー!!ありがとうございます!!嬉しすぎるお言葉頂きました!!更新頑張ります!! (2021年9月14日 21時) (レス) id: 673fcfd1a8 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - あーもう好きです!大好きです!場地さんも千冬くんも夢主ちゃんも可愛すぎて皆推せます!これからも頑張ってください〜(*´ω`*) (2021年9月14日 19時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
らっか(プロフ) - しろいいしさん» しろいいしさんありがとうございます!!そう言っていただけて本当に嬉しいです....!!更新頑張ります! (2021年9月14日 6時) (レス) id: 673fcfd1a8 (このIDを非表示/違反報告)
しろいいし(プロフ) - 幸せな気持ちになります。頑張ってください! (2021年9月14日 1時) (レス) id: 47b7935063 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らっか | 作成日時:2021年9月12日 10時

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