きっとこれは恋の色３ ページ10
それから三十分ほど話したりテレビを見たりして暇を潰し、設定したアラームが鳴ったところで私は次にトップコートをミナトに渡した。
「次はこのトップコートを塗ってくださーい」
「…ねぇ、A」
「ん？」
ミナトがトップコートを受け取ったところで、ミナトはポツリと私の名前を呼んだ。
反射的に返事をすると、ミナトは「あのさ…」と口を開く。
「さっきから○○コートみたいなこと沢山言ってるけど、それって何のことなの？」
「ベースコートとトップコートのこと？」
「そうそう」
「いい所に目をつけましたねぇ、ミナトくん」とふざけて言うと、ミナトはクスクスと笑いながら「本当ですか？A博士」とノッてきた。
私はそんな彼に説明をするため、机に置いてあるベースコートを手に取る。
「ポリッシュ…マニキュアは爪の手入れの総称なんだけど、ポリッシュっていうのはネイルカラーのことね。ベースコートは、それを塗る前に塗る爪の保護剤です。要は爪を守ってくれるの」
「ふむふむ…」
「んでトップコートは、ベースコートを塗って、ポリッシュを塗った後にポリッシュの艶や発色を良くする為に塗るもののこと。どう？今の説明で分かった？」
「ん！何となくだけど分かったよ。ベースコートは爪を守るもの、トップコートは色を綺麗に見せるためのもの…で、いいかな？」
「うん、そういうことだね。んで今からミナトに塗ってもらうのはトップコート。これは少したっぷりめにとって塗ろうか」
「ん！分かったよ」
慣れた冷たさが爪に伝わる。トップコートは透明で、正直そんなに失敗するような代物でもないので、どの作業よりもすいすいと進んだ。
やがて両手が終われば、見栄えが良くなった美しい赤色が綺麗に発色していた。
「…うん！いい感じ。あとはこれでトップコートが乾くのを待つだけ！」
「ふぅ…やっと終わったね」
「ふふ、ここまで長かったでしょ？途中で失敗したら今よりずっと長い時間マニキュアと戦うことになります。そして私はいつも戦っています」
「…大変だね」
「うん…」
ミナトに慈悲の視線を向けられたところで、私はミナトからトップコートを受け取った。
…美しく電気を映す指先は、酷く丁寧でありながらも少し不器用。
そんな紅を見つめながら、私は心地よい笑みを漏らしたのだった。
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ほなみ(プロフ) - いえいえ！了解です！ (2018年10月7日 14時) (
レス) id: d6ff15c8b2 (このIDを非表示/違反報告)
朱猫(プロフ) - ほなみさん» そんなことないですよ！っていうか、もうそろそろそれについてお話しようかなぁ、なんて思っていたところです笑。またその件については小説内でお話しますね！笑。 いつもご愛読下さりありがとうございます…！めっちゃ嬉しいです…！！ (2018年10月7日 7時) (レス) id: ad9000e765 (このIDを非表示/違反報告)
ほなみ(プロフ) - 楽しく読ませていただいてます！質問ですが、この小説ってナルト生まれてこない設定なんですか？ (2018年10月7日 1時) (レス) id: d6ff15c8b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱猫 x他1人 | 作成日時：2018年8月17日 16時
