こんなはじめて４ ページ7
「…なんていう思い出が」
「「きゃああああ〜！」」
くノ一達の黄色い歓声は、多分廊下まで聞こえてしまっているんじゃないかと思う。
オレは何か誤解されないか心配しながらも、口々に感想を述べる彼女達の言葉に耳を傾けていた。
「何ですかその甘酸っぱい感じ〜！」
「やっぱりファーストキスもAさんなんですね！昔からの恋が今の今まで続いてるなんて、両者共に素敵だわ！」
「それで、それで！？その後はどうなったんですかー！？」
話が終われば質問攻めで、オレはどれから答えれば良いか分からずあわあわと慌てふためいていた。
けれどいきなり、さっきまでオレの話を聞いてきゃあきゃあと騒いでいたくノ一達が、一斉に口を閉じて一点を見つめだす。
どうしたのかと疑問を持ちながら、オレもくノ一達が見つめている部屋の入口辺りに目を向けた。
…すると。
「随分楽しそうな話してるじゃない。私も混ぜてくれないかな？」
にっこり、と。
絶対に何か裏がある笑みを浮かべたAが、壁にもたれかかりながらそう言った。
「A！？い、いつからそこに…！」
「ついさっき。そこの私の後輩達の歓声が聞こえたんで来てみれば…。随分懐かしい話をしてたのねぇ？」
「あ、いや、これはその…っ」
「任務中のお喋りは楽しかった？」多分、怒ってはいない。怒ってはいないけれどどこか有無を言わさぬ言葉と声の圧に、オレさえも口を閉じてしまった。
そんな沈黙が続いてしばらく。Aが「はぁあぁ…」と思い溜息を吐いた。
「…あんた達は任務に戻りなさい。災害地への支援物資の確認と整理は必ず終わらせること。物資の運搬まで事を進められていたら、今回のお説教は勘弁してあげる」
「「わ、分かりました！」」
「良い返事。あとで私達も手伝いに行くから、それまでは三人で何とかお願いね。…んで、ミナトは私とじっくりお話ね」
「…ハイ」
後輩に見せる先輩としてのAはカリスマ性に溢れている。だからついオレも萎縮してしまって、静かにすることしか出来なかった。
いつもと立場が逆転しているから苦笑いしか出てこない。
…けれどまぁ、任務中にAと二人きりも結構アリだなぁ…なんて。
つらつらと小言を並べ始めたAの声に耳を傾けながら、密かにオレはそんなことを考えていたのだった。
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ほなみ(プロフ) - いえいえ！了解です！ (2018年10月7日 14時) (
レス) id: d6ff15c8b2 (このIDを非表示/違反報告)
朱猫(プロフ) - ほなみさん» そんなことないですよ！っていうか、もうそろそろそれについてお話しようかなぁ、なんて思っていたところです笑。またその件については小説内でお話しますね！笑。 いつもご愛読下さりありがとうございます…！めっちゃ嬉しいです…！！ (2018年10月7日 7時) (レス) id: ad9000e765 (このIDを非表示/違反報告)
ほなみ(プロフ) - 楽しく読ませていただいてます！質問ですが、この小説ってナルト生まれてこない設定なんですか？ (2018年10月7日 1時) (レス) id: d6ff15c8b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱猫 x他1人 | 作成日時：2018年8月17日 16時
