どこまでもレモン味 ページ1
今回はAちゃん達が十四歳くらいのお話！
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
和の模様を薄く浮かべる黄色の帯を腰にまいて、背景を白に赤や黒のストライプが描かれた浴衣は憂いを帯びる。
��母さんのおさがりも可愛いのばかりだけど、新しく買ったのも着てみたい��
我儘だと思いながらのお強請りは、懐が広すぎる両親にあっさり了承された。
どうせならと簪や下駄、巾着袋までも両親は買ってくれ、今年はなかなかに豪華に着飾ることができただろう。
毎年賞賛の言葉しか送らぬ兄は元より頼りにしていない。少し辛口な面もある友人のクシナに「凄く綺麗だってば！」と絶賛されるまでは、自身の魅力に不安でいっぱいだった。
「ほ、本当？皆に見せても大丈夫？？」
「もちろん！いつもとは違う雰囲気だから皆びっくりするってばね！」
私と同じように着飾って悪戯を仕掛けた際のようなどこか悪い笑みを浮かべるクシナに、私はほっと胸を撫で下ろす。
下忍になって二年目の夏。この日の為にここまでしたのは、全て私の想い人のためだ。
『好きな人の瞳には綺麗に映りたい』そんな乙女心がきちんと私の胸にあることを知ったのは下忍になったばかりの頃だ。
「とりあえずみんなの所に行くってばね！皆Aを待ちくたびれてるわ！」
「わ、分かった！」
―――
――
―
「みんなー！A連れてきたわよー！」
クシナのその一声に、見慣れた三つの顔がこちらを向く。
ストレートに下に落ちる黒の髪と、剛毛な赤髪。どうしてそうなったのかと問いたくなるような愛しい金髪。
あぁ、私達の浴衣よりあっちの方が色鮮やかだなぁ。そんな失礼なことを考えながら、私はクシナに手を引かれるままその三人の元に走った。
「ごめん、待たせちゃったよね…？」
「集合時間より数分遅れただけだから大丈夫。でも、いつも十分前には集合場所にいるAにしては随分珍しい遅刻だね？」
クウトの言葉に「申し訳なぃ…」と声を小さくしながらも、その後に続いた言葉に誤魔化し笑いをこぼした。
全ては想い人であるミナトのため。クシナに何度もミナトに見せていい姿か確認していたら遅れただなんて、口が裂けても言えない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 57人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ほなみ(プロフ) - いえいえ！了解です！ (2018年10月7日 14時) (
レス) id: d6ff15c8b2 (このIDを非表示/違反報告)
朱猫(プロフ) - ほなみさん» そんなことないですよ！っていうか、もうそろそろそれについてお話しようかなぁ、なんて思っていたところです笑。またその件については小説内でお話しますね！笑。 いつもご愛読下さりありがとうございます…！めっちゃ嬉しいです…！！ (2018年10月7日 7時) (レス) id: ad9000e765 (このIDを非表示/違反報告)
ほなみ(プロフ) - 楽しく読ませていただいてます！質問ですが、この小説ってナルト生まれてこない設定なんですか？ (2018年10月7日 1時) (レス) id: d6ff15c8b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：朱猫 x他1人 | 作成日時：2018年8月17日 16時
