かみあそび９ ページ10
「…懐かしい話だよね」
庭の方で騒がしくする幼馴染達を眺めながら私は一人、ぽつりとそう呟いた。
思い出してみればなかなか酷な話である。
流石に六歳の子供に突き付ける現実ではない。
けれど、それを知っていないときっと私は可哀想な人間になっていただろう。
何も知らずに幽閉され、それが当たり前だと感じる恐怖。
焦凍との出会いは最悪だったけど、真実を知るきっかけとしては良かったのかもしれない。
…辛かったけど。
「Aー！見て見てー！！」
そんなことを考えていると、いつものように元気に私の名を呼ぶ声が聞こえた。
視線を上げれば、こちらに大きく手を振ってくるお茶子の姿。
「どうしたの？」と声をかければ、お茶子はいつもの輝かしい笑顔を浮かべ、手を振り上げた。
その瞬間、お茶子の周りにいた出久達の体がふわりと宙に浮いた。
私は「おぉ！」と感激の声を漏らす。
「凄いでしょ！？」
「凄いね、お茶子」
私がふわりと微笑めば、照れたように顔を赤くしながら「えへへ！」と可愛らしく笑った。
相変わらず『可愛い』という言葉が世界一似合う幼馴染だ。
いきなり無重力にされてぎゃあぎゃあと騒いでいる三人を横目に、微笑ましいとばかりに私は目を細める。
するとそんな私を見たお茶子が、ぱたぱたとこちらに走ってきた。
「どうしたの？」そんな声をかければ、お茶子は軽く、私の肩をぽんと叩いた。
その瞬間、私の体が宙に浮かぶ。
いきなりの出来事で、私は「わっ！？」と、情けない声を漏らしてしまった。
お茶子は悪戯に笑い、無重力状態となった私の手を引く。
「これなら着物も軽いし、こっち来れるやろ？」
そう言ったお茶子に、私の口角が緩む。
お茶子はそれに気付いていないらしく、どんどん三人の方へ私の手を引きながら走った。
やがて、まだ浮かされたままの三人と顔を合わせて、「間抜けた光景だね」なんて言って笑う。
三人はそれぞれの反応を示したが、どれも私の意見に賛成するものだった。
お互いに苦笑い。
するとお茶子が指を鳴らした。
四人の体が地面に落ちる。
痛た…何て声を漏らしながらも、どこかそれを楽しんでいた。
楽しんで、喜んで、幸せと感じる。
数年前はこんなこと絶対になかった。
だからこそ、今の時間が最高に感じる。
もっと楽しもう。さらに喜ぼう。
この人達と、幸せになろう。
そんな思いが崩されたのは、わずか、数日後だった。
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朱猫(プロフ) - ムルムルさん» 了解です！ (2018年2月5日 18時) (
レス) id: ad9000e765 (このIDを非表示/違反報告)
ムルムル(プロフ) - 朱猫さん» プロフからフレンド申請ができるはずなので、こちらから申請しておきます！轟くん達からコメントがあります！(多分) (2018年2月5日 18時) (レス) id: 42a08529e9 (このIDを非表示/違反報告)
朱猫(プロフ) - ムルムルさん» 是非！！…と言いたいんですけれど、すいません、フレンドってなんですか…？？どういう仕組みでフレンドになれるんですか…？？？あまりにも占ツク初心者すぎて、それすらも分かりません…(泣)もし良かったら教えてください…本当すいません…(TT) (2018年2月5日 16時) (レス) id: ad9000e765 (このIDを非表示/違反報告)
ムルムル(プロフ) - 朱猫さん» はい！そちらも頑張ってくださいね！あ！あの！よろしかったら、コミュでフレンドになりませんか？ (2018年2月5日 8時) (レス) id: 42a08529e9 (このIDを非表示/違反報告)
朱猫(プロフ) - ムルムルさん» よ、喜んでくれたのなら良かった…！ほんともうお礼言われる程のこと言えてないと思いますし、すっごい生意気なこと言ってしまいましたが、ムルムルさんのこと応援しています！頑張ってください！ (2018年2月5日 6時) (レス) id: ad9000e765 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱猫 | 作成日時：2018年1月18日 14時
