かみあそび４２ ページ47
「別に、焦凍が謝る必要なんて無いでしょ」
「いや、でも…」
「そりゃあ、この首輪は嫌いだけどさ」
「この首輪で繋がれた今は、嫌いじゃないから」そう言って笑えば、強ばっていた焦凍との表情が少しばかり柔らかくなった。
無論、こうやって幽閉されていることはあまりに不愉快だ。
しかし、あの四人と、一青と、乃神に出会えた今は、嫌いじゃない。
今こうして笑える日々は、むしろ好きだ。
…まぁ、焦凍に出会ったことは、まだ何とも言えないんだけどね。
「…そろそろ帰ったら？親御さん、心配してるんじゃない？」
「…本音を言えば、もう少しここにいたい」
「いつの間にそんな口説きが出来るようになったんだろうね」
「ほ、本音だ」
「分かってるよ。耳まで真っ赤にしてそんなこと言われたら、嫌でも察する」
「生憎、鈍感では無いからね」そう言えば、焦凍は赤かった顔をまた赤くした。
昔からそんな所だけは変わらないのだろうか。
再会を果たしたあの日はどこか冷酷な雰囲気を受け取ったのに、目の前の彼はあまりにも可愛らしい。
これがこの前お茶子が果たしていたギャップ萌えというやつだろうかと、場違いなことを考えた。
「それにしても、本当にここら辺の夜は静かだよね」
「…そうなのか？」
ふと呟いた私の言葉に、焦凍は三つ程間を空けてそう返してきた。
私は「うん」と短く返しながら、さやさやと揺れる葉音に耳を傾ける。
「…ここは、本当に静かだよ。葉が揺れる音や川のせせらぎは聞こえるけど、何だか物足りない」
「…俺にはよく分からねぇな」
「別に、分からなくていいよ。むしろ、分からない方がいい」
これは、寂しいから聞こえる静けさだから。
その言葉は飲み込み、ふっと口角を上げた。
何が何だか分かっていない焦凍に、私は目を細めてから、すっと庭の方に目を向ける。
そうすれば、もう随分と見慣れてしまった庭園の酷く味気の無い色が視界に入った。
この庭園は、昔からずっと慣れ親しんできたものだ。
いつからかは正確には覚えていないが、もう飽きるほどこの風景をみたとき、私はやっと、この空間の静けさに気付いた気がする。
今じゃ遠い昔のようで、何だか感慨深いような気もするけど、結局は面白味のない鳥籠なのだ。
昔はこの風景に何か他の色が加わるのを期待していたのに、今はもうそれっきりだ。
自分も随分つまらない人間になったんだなぁ。
不思議と何故か、そう実感させられた。
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朱猫(プロフ) - ムルムルさん» 了解です！ (2018年2月5日 18時) (
レス) id: ad9000e765 (このIDを非表示/違反報告)
ムルムル(プロフ) - 朱猫さん» プロフからフレンド申請ができるはずなので、こちらから申請しておきます！轟くん達からコメントがあります！(多分) (2018年2月5日 18時) (レス) id: 42a08529e9 (このIDを非表示/違反報告)
朱猫(プロフ) - ムルムルさん» 是非！！…と言いたいんですけれど、すいません、フレンドってなんですか…？？どういう仕組みでフレンドになれるんですか…？？？あまりにも占ツク初心者すぎて、それすらも分かりません…(泣)もし良かったら教えてください…本当すいません…(TT) (2018年2月5日 16時) (レス) id: ad9000e765 (このIDを非表示/違反報告)
ムルムル(プロフ) - 朱猫さん» はい！そちらも頑張ってくださいね！あ！あの！よろしかったら、コミュでフレンドになりませんか？ (2018年2月5日 8時) (レス) id: 42a08529e9 (このIDを非表示/違反報告)
朱猫(プロフ) - ムルムルさん» よ、喜んでくれたのなら良かった…！ほんともうお礼言われる程のこと言えてないと思いますし、すっごい生意気なこと言ってしまいましたが、ムルムルさんのこと応援しています！頑張ってください！ (2018年2月5日 6時) (レス) id: ad9000e765 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱猫 | 作成日時：2018年1月18日 14時
