かみあそび３１ ページ34
「…A様は、この屋敷から…式折から、逃げたいと思いますか」
同じ布団に潜って向かい合ってから、一青は静かに私にそう聞いてきた。
…あれからまだ時間はそう経っていない。ささっと風呂に入り歯を磨いてきた一青を放っておけなくて、私は無理と承知で一青と一緒に眠りたいと言った。
案外了承は早く、私はこうやって一青と一つの布団に横になっているのだが。
「…どうしたの？いきなり」
どうも十四の子供にするような質問では無い気がするのだが。そんな意味も込めて私がそう問うと、一青は感情の読み取れない微妙な表情で口を開いてきた。
「…式折家は、A様にとって害でしかありません。生まれた頃から邪魔者だとここへ幽閉し、元から自由を与えませんでした。…ですからA様は、ここから逃げたいと願っているのかと」
「ふふ。願ったら、叶えてくれるの？」
「…」
少し意地悪な質問をすると、予想通り一青は黙り込んでしまった。
そりゃそうか。普通の人より何倍も忠誠心が強い一青だから、軽はずみな行動なんてしないだろう。
だからこそ信頼されているのだろうけれど、私的にはもう少し柔らかくなってもいい気がする。
まぁそんなことより、先にこの冗談をといておかないといけない。
そんなことを考えながら、私は『冗談だよ』と口を開こうとする。
しかしそれより先に一青の方が早かったようで、『冗談だよ』と口を開いた瞬間、一青が食い気味に声を出した。
「叶えます」
「…え？」
予想外の返しに、私はカチンと固まってしまった。
あまりに予想打にしない返事すぎて、返す言葉が見つからない。
どんな言葉をかければ良いのだろう。
そんなことを考えていると、一青は随分と落ち着いた、決心がついたような様子で言葉を繋げていた。
「貴方様が望むのなら、私は何でも致します。貴方様が願ったことならば、必ずそれを叶えてみせます」
何だ、そのプロポーズみたいな忠誠心溢れる言葉は。何故かこちらが恥ずかしくなってくるでは無いか。
赤くなってしまった顔を隠しながら、私は一青の言葉を聞いていた。
…まさか、一青にここまで言われるとは思わなかった。
生真面目な彼女だから、そんな行動は絶対にしないと思っていた。彼女が忠誠を誓うのは、あくまで式折だと思っていたから。
そんなことを考えていると、どうやらそれは言葉に出ていたようで、何とも言えぬ顔をしながら、一青はまた口を開いた。
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朱猫(プロフ) - ムルムルさん» 了解です！ (2018年2月5日 18時) (
レス) id: ad9000e765 (このIDを非表示/違反報告)
ムルムル(プロフ) - 朱猫さん» プロフからフレンド申請ができるはずなので、こちらから申請しておきます！轟くん達からコメントがあります！(多分) (2018年2月5日 18時) (レス) id: 42a08529e9 (このIDを非表示/違反報告)
朱猫(プロフ) - ムルムルさん» 是非！！…と言いたいんですけれど、すいません、フレンドってなんですか…？？どういう仕組みでフレンドになれるんですか…？？？あまりにも占ツク初心者すぎて、それすらも分かりません…(泣)もし良かったら教えてください…本当すいません…(TT) (2018年2月5日 16時) (レス) id: ad9000e765 (このIDを非表示/違反報告)
ムルムル(プロフ) - 朱猫さん» はい！そちらも頑張ってくださいね！あ！あの！よろしかったら、コミュでフレンドになりませんか？ (2018年2月5日 8時) (レス) id: 42a08529e9 (このIDを非表示/違反報告)
朱猫(プロフ) - ムルムルさん» よ、喜んでくれたのなら良かった…！ほんともうお礼言われる程のこと言えてないと思いますし、すっごい生意気なこと言ってしまいましたが、ムルムルさんのこと応援しています！頑張ってください！ (2018年2月5日 6時) (レス) id: ad9000e765 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱猫 | 作成日時：2018年1月18日 14時
