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蓮「起きて、Aちゃん」
ふわふわと頭がクリアでない状態に
蓮くんの落ち着いた声と軽い揺さぶりに、意識がはっきりと戻されていく。
「……ん、？」
蓮「おはよう」
「…え？おは、…あれ、まだ夜？」
外を見ればまだ真っ暗で、街灯もないからどこに居るのかも分からない。
家に着いた？どのくらい寝ちゃった？
寝起きではうまく頭が回らない。
蓮「ごめん、気持ちよさそうに寝てたから起こそうか迷ったけど」
「え、あ。ごめんなさい…気づいたら寝てました」
蓮「ん、寝起きじゃちょっと寒いよな」
「え？」
そう言って蓮くんは車のエンジンを止めたあと
自分が着てた上着を脱いで私の肩にそっとかけた。
蓮「外出れる？」
「…え、あ、はい」
よく分からないままドアに手をかけ外に出る。
ざざーん、と聞き心地の良い音に塩の匂い
「……海？」
蓮「そ。まだ入るにはだいぶ早いし、この時期海くる人なんてそう居ないから、貸切。逆にありっしょ？」
「…なんで、？」
蓮「デートしたいんじゃなかったの？」
「そうだけど、」
蓮「まぁこれはデートっつぅか、別にレンタルって訳でもないけど」
「…うん？」
蓮「ここの海さ、なんかあるとよく来てたんだよね。」
「…なんか？」
蓮「うん、まぁーなんて言うか、嫌なことあった時とか、現実忘れたい時とか？」
「…それって遠回しに私と居るのが嫌だって言ってます？」
蓮「ふは、そうかもしれないね」
「…帰ります」
蓮「まぁ、どうでもいい子に俺の大切な場所はわざわざ教えないよね」
蓮くんが何を考えて、どういう思惑でそう言ったのかは分からない。
ただじっと目の前にある海を見つめてる蓮くんを、私黙って見ていた。
蓮「俺こんな時間までAちゃん付き合わせてるって阿部ちゃんに知られたらぶっ飛ばされそうだな」
「ふふ、お兄ちゃんはそんな事しないよ」
蓮「阿部ちゃんの本当の怖さ知らないだろ？」
「なんとなくブラックな時はあるけど…」
蓮「阿部ちゃん妹に関してはまるで別だよ。…まぁ、こんな妹じゃ分からなくもないけどね」
また頭にぽんと手を置いて、ははっと笑った蓮くん。
薄暗い月明かりに照らされた綺麗な横顔、落ち着いた声、肩にかけられた上着の柔軟剤の匂い。
私はその全ての雰囲気に酔いしれていた。
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ユキ(プロフ) - はじめまして。蓮君好きで一気読みしました。続き気になります (6月12日 3時) (
レス) @page38 id: b02230e78e (このIDを非表示/違反報告)
深月翔亜(プロフ) - ゆなさん» この作品、好きなんで消さないでください！！ (2021年5月14日 14時) (レス) id: 068f257b0f (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - ちゃんりおさん» 一度歌詞を確認しちゃんりお様も不快である様でしたら作品を削除します。 (2021年5月14日 9時) (レス) id: 788629b6bb (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - ちゃんりおさん» はじめまして。すみません、私はその曲を知らないのですが、歌詞を盗作したという受け取り方で良かったでしょうか。違ったのであればすみません。全く知らないのでその様なつもりは一切ないのですが、 (2021年5月14日 9時) (レス) id: 788629b6bb (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんりお(プロフ) - コメント失礼します！この小説、ハニワの乙女どもよという曲に似てる気がします！！ (2021年5月14日 7時) (レス) id: 7da1e5a47d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆな
| 作成日時：2021年5月3日 0時
