60.光 ページ17
---雅 side---
「はぁ、はぁ、」
どこを見渡しても
息苦しい、闇の中
どこからともなく聞こえてくる悲鳴、苦しげな声
怖くてたまらない
早くここから逃れなければ
もつれる足を必死に動かす
「あっ！？」
足を何かにつかまれてそのまま地面に倒れてしまった
はっとみると、血塗れの手がオレの足をつかんでいる
目を見開くと、闇の中に浮かび上がる悲痛な顔
そしてその口が開かれる
：「お前のせいだ」
「っ、はっはっ」
必死にその手を振り払い、無我夢中で走る
その時
”雅”
！
誰かが、オレを呼んでる…？
”雅！”
今度ははっきりと聞こえて、この声は…
大ちゃん？
”雅！こっちだ！”
大ちゃん！どこ…？どこなの？
その声を頼りに、力を振り絞って足を動かす
と、突然地面がなくなったように地に足がつかなくなって、そのまま落ちる感覚に襲われた
「あ」
次にはどぷんと、水の中に入ったような感覚に包まれ、そのまま息ができなくなった
助けて
”雅”
大…ちゃ…
その声の向こうに、光がある気がして
必死に腕をのばした
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！！
気が付くと、高い天井が目に入った
ここは、釜爺の部屋…？
「うっ」
急いで起き上がろうとしたら、傷が痛んだ
体が重い…
やっとこさ体を起こすと、座ったまま眠ってる釜爺
そばには水とタオルが入った桶
何が、あった…？
確か敵と戦っていて…それから…？
…！！
大ちゃんは？大ちゃんはどこにいる
気配がない、ここにはいない！？
釜爺を起こしてわけを聞こうか、そう思ったとき
床に落ちている髪の毛が一本目に入った
手に取る
大ちゃんのだ
よし。これがあれば、見つけられる
目を閉じ、神経を集中させると
見えてくる、ある景色
この景色は、今大ちゃんが見ているもの
これは…電車の中？
だんだんと速度が遅くなるのがわかる
そして止まった
すると動く景色
ここで降りるのか
どこだ？どこに降りた？
目に飛び込んできたのは、『沼の底』と書かれた小さな看板
続く一本道を進んでいく
こんな暗い夜道を歩いていたら、”夜の悪魔”がいつ現れるかもわからない
危ないよ
と、突然景色が乱れる
何が起こった！？
次の瞬間、見えたのは、飛び跳ねながら向かってくるカンテラ
しかし、そこで景色はぷつんと切れた
はっと目をあけると、髪の毛がチリチリと燃え散っていった
くそっ時間切れだ
あれはカンテラに化けた悪魔かもしれない
早く、助けに行かないと
待ってて
大ちゃん
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さとこ(プロフ) - 西園天馬さん» 覗いて下さった上コメまで、ありがとうございます！絆が伝わり嬉しいです^ ^私も天然コンビ大好きですよー！ (2017年3月27日 21時) (
レス) id: 1170b35724 (このIDを非表示/違反報告)
西園天馬(プロフ) - とても面白かったです！天然コンビの絆に涙が出そうになりました！天然コンビ大好きです！！ (2017年3月24日 16時) (レス) id: a0a85a5957 (このIDを非表示/違反報告)
さとこ(プロフ) - 智love嵐さん» 最後までお付き合い下さりありがとうございましたー！>_<はい(^_^)またお話が思いついたら是非書かせていただきますね！ (2016年10月15日 8時) (レス) id: 1170b35724 (このIDを非表示/違反報告)
智love嵐(プロフ) - 完結おめでとうございます！出来れば、また天然の作品書いてください♪ (2016年10月13日 17時) (レス) id: 862c75d4ed (このIDを非表示/違反報告)
さとこ(プロフ) - 藤菜さん» 初めましてーっそしてコメをありがとうございます>_<そう言っていただけて嬉しいです！(T_T)頑張ります！(私も相葉さん大好きです！) (2016年10月7日 23時) (レス) id: 1170b35724 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さとこ | 作成日時：2016年9月25日 22時
