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6.幸 ページ6
---二宮 side---
包まれた瞬間、強張る身体
でも
:「だいじょーぶ…だいじょーぶだよ」
やさしく、やさしく降り注ぐ声に
何かがとけていく
あったかい
あった…かい…
:「ゆっくり、ゆーくりね」
身体を摩ってくれる手が、心地よい
:「ニノ…大好きだよ…」
…
ボロボロ…ボロボロと…
あふれていく
頬をつたって、落ちていく
:「そうそう…いいよ…いいよ。我慢すんな。
いっぱい泣いちゃえ」
…
そのぬくもりに、
オレは全てを預けた
:「そうそう…そーだよ…だいじょーぶだからね…だいじょーぶ」
.
.
しばらくして、大きな手が
オレの両目をやさしく覆った
:「ふふふ…。ニノちゃんの上には、真っ青な大空が広がってるよ」
そら…
:「下は緑の野原。どこまでも、どこまでも…。
ニノちゃんは、その上で
ゴローンてしてるよ」
ゴローン…
:「野花も咲いていて、その周りを蝶々が楽しそうに飛んでるよ。
太陽さんが、ポカポカしてるんだ。
そして、みーんないうんだよ。
かずくん、大好きだよー…って…」
ふふふ…
:「ねぇ…
オレも、かずの隣で
ゴローンてしていいかなぁ…？」
…
いい、よ…
:「ほんと？
うれしーなー…
ふふ…ぽっかぽかだね」
.
ぽっかぽか…
.
ぽっか…ぽか…
……
…
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作者名：さとこ | 作成日時：2016年5月30日 20時
