That's My Girl 《JW》

さみしい笑顔 ページ42

青 side





俺たちはデビューから８年の月日を経た。




ジャニーズWESTの最大の強みは『仲の良さ』やと思う。




男女混合で、年の差も離れたメンバーが多いのに仲良くやれているのはすごいことやと思う。




グループだけやない、メンバー一人一人にも強みがある。




相手を受け入れるほどの心の寛大さや、何かあったらすぐフォローできるほどの機転の良さ。




優れた演技力やトーク力。




挙げればまだまだ出てくる。




Aなんて新人女優賞を獲得した。









けど、何かがおかしい。








何なのか考えては見るものの、答えは出ず






もやもやした日々を送っている。






赤「A、この間のレコーディング居残りだったらしいけどどうしたん？」





貴「あぁ、ちょっと納得いかなくて．．．」




黄「真面目なのはええことやけどあんまり遅くならんようにな。」




貴「うん。ごめんね。」






遅くならんようにって、車で家まで送ってもらえるわけやし何がそんなに心配なん？




４年前のあの事件から、みんな口を開けばA、A。




確かにあの当初はほんまにAが心配やったし、放っておけないところもあった。




せやけどもう４年も経ったんやで？






もう、自由にしてやってもええんちゃうか？






桃「流星、アイロン貸して〜」




青「ええよ〜」






ふとAのほうに顔を向けると、相変わらずみんなに囲まれてて、








表面は楽しそうに笑っとるけど








どこかさみしそうに見えて









そうか、違和感はこれか。









緑「あのな！今度のライブの振り一曲考えてきてんけど今教えてもええ？」





橙「もちろん。あ、せやけどうちの最年長が踊れるか不安やな」




黄「あんまりにハードやと腰やってまう。」




赤「おじいちゃんや。」





黄「誰がおじいちゃんや。」




赤「淳太が怒った〜」





緑「とりあえず、テーマはみんながAを奪い合うって感じやから、まあ振りというか感情重視やな。」




桃「なんか、燃えてきた〜〜〜」




黄「最終的にはどうなるん？」




緑「そら、内緒。」




紫「くぅ〜。内緒か。気になる奴やなぁ。完成が楽しみや！」




緑「勝手に決めてもうたんやけど、どうかなA？」





貴「うん、いいと思う。楽しみ！」








もう、そんなさみしい笑顔見せんといてや。








なあ、A、お前は何を考えとんねや．．．？

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