That's My Girl 《JW》

何かがおかしい ページ29

？ side





A付きのマネージャーが変わってから、なにかがおかしい。




メンバーのAに対する態度も、Aのマネージャーに対する態度も。



俺には感じる違和感がある。



そもそも、なぜみんな斎藤さんを怒ろうとしないんやろ。




普通に考えて、いつまでたっても同じようなミスを繰り返すのは異常だ。



故意にやっているようにしか思えへん。




そんな疑問を抱いていると、ことは起きた。


いつか起こるやろうとおもっとったこと。




Aが仕事に来なかった。




今まで一度も休んだことのないAが、遅刻さえしたことのないAが、何も伝えずに仕事をさぼるなんて考えられるわけがない。




何かに巻き込まれたに違いない。




せやけど、誰もAのことを信じようとはしなかった。




みんな冷静になれよ。



なんで今までずっと一緒にやってきたメンバーを信じひんのや。




待っててなA。


必ず助けてやるからな。






今は何もできん俺やけど、絶対にAは俺が守ってやる。





そしたらその日は来た。




Aが斎藤さんに呼び出された。






絶対何かしら接触してくるに違いない。




録音して証拠を押さえよう。






聞いているとやっぱり、斎藤さんの仕業だとわかった。





ええもん聞けたわ。そんな風に思っていると




マネ「あなたを愛しています。あなたのすべてが見たい」




そんな言葉が聞こえてきた。



こいついじめとったのに愛してるとかほんま何言っとるんやろう。

最初は理解できんかったけど次第に思考が追いついた。





‟こ の 人 は 狂 っ て い る”






理解しようとするだけ無駄だ。





とにかくAと鉢合わせる前に戻ろう。




急いで楽屋に向かう途中、正面からものすごい形相でAが走ってきた。




なんでそっちから来たん？！っていう突込みよりも先に名前を呼んでいた




「A！！！」



あかん、聞こえてへん。





え、待って、止まらへんやん。




このままやと．．．

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